ドラマ版『恋空』が低視聴率で話題になっている。
ドラマの内容が視聴帯として疑問であるとか、俳優陣の演技が学芸会以下であるとか、そもそもケータイ小説のブームが去ってしまっているとか、様々な見解が出ている。
まして、その前番組である『ROOKIES』が高視聴率だっただけに、この視聴率の悪さは異常事態だ。
確かに出版界においては、ケータイ小説のブームは去っている。
この手のお手軽文化をリードしてきたTSUTAYAの書籍コーナーでさえ、ケータイ小説のコーナーは、隅っこの方で在庫処分セール状態だ。
一方で、「夢を叶える象」や「○○の取説書」的な自己啓発本が目立つ場所を占領している。
または「余命1ヶ月の花嫁」といった実録ものだ。
映画版の「恋空」がヒットしたというが、レンタルDVDのレンタル率は異常に悪い。
うちの近所のTSUTAYA、10店舗を調査したが、レンタル開始当初、大量に入荷されたDVDは、一番目立つ入り口に近い場所に置かれ、なおかつ、店内のモニターでは繰り返し予告編が流れ、派手なポップやポスターが飾られていたが、4分の1も借りられていなかった。
その後、新作を一週間レンタルできるだとかの割引サービスまでしたのだが、回転率が悪いのか、DVDの在庫枚数は減っていき、コーナー自体も消えてしまった。
ドラマ開始にあわせて、またDVDの枚数は多くなったが、あまり借りられていない状態だ。
これは端的に『恋空』という作品自体の寿命が、映画からDVDへと進むなかで、既に終わってしまっていたことを示しているのだと思う。
大量に情宣され、中身よりも、発行部数や観客動員でしか評価されない作品は、文化作品とは呼べない。それは只の商品でしかない。
ヒット商品は、時期が来れば消えてしまうのは自明の理だ。
そう考えると、ドラマ版『恋空』が低視聴率なことも、不思議な話ではなくなる。
かつてヒットしたお馬鹿グッズの末路と重なってしまう。
小説と呼ばれる創作物が、そんなんで良いのだろうか?