アンラッキーヤングメン | Happy-Gate

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半径5mのライフログです。

大塚英志原作 
藤原カムイ画

60年代後半を舞台に、行き詰った若者たちの群像劇を、3億円事件や安田砦攻防などと絡めて描く。
実際にあった事件をモチーフにしつつ、どこかさわやかな青春ドラマになっている。

とにかく、作者の日本という社会への怒りがヒシヒシと伝わってきた。
あまりにストレートすぎる表現で、日本という社会、国家、民族の欺瞞を鋭く書いてあるので、
びっくりしてしまう。
さすが左翼の大塚英志って感じだ。
その刺激的で、分かりやすすぎる言葉は、怖くて描けないから。。。

たとえば、反国家を標榜しつつも、所詮、サークル活動の延長でしかない革命運動への批判。
国家体制ですら嘘だと分かっていながら、それを錦の旗にしてしまういい加減さ。
そういう日本人というものの習性を見事に描ききっている。

一方で、そういう人たちを非難して、自分は違うと行動する純粋すぎるものたちが、生き急ぎ、
滅ぶことを望んでいく様もまた、やはり日本人的であると、冷静に描いてもいて、
すごいなと感心してしまった。

こんな上質文学のような作品がマンガで出てくるとは、夢にも思わなかった。