日本のSF小説の巨匠、小松左京の名作を、特撮映画の名人樋口真嗣が監督した作品。主演は、草なぎ剛、柴咲コウ。
監督の前作、『ローレライ』が全くの駄作だったので、全く期待しないで観たら、結構、面白かった。もちろん笑えるという意味で。
この作品はリメイクなんだけど、観る前に前作を観ることはなかった。ちなみに前作の主演は、藤岡弘、さん。
もちろん、樋口監督は前作を意識して作っていたはずなので、その対比で観るということも、ひとつの楽しみ方だと思ったが、間違い探しではないが、どうしても前作との相違ばかりに目がいってしまっては、21世紀バージョンにした作品を堪能できないと思ったからだ。
ストーリーは、地球の地殻変動により、日本列島が海に沈んでしまうという話。それをいかに阻止するかというの見所なんだけど。
まずヒロインの柴咲コウは、レスキューである必要があったのだろうか?あのパートは要らなかったと思う。
第一、女性のレスキューなんてあり得ないでしょ?別に女性隊員に門戸を広げていないのではなく、合格者が出ないだけらしいけど。
あんな華奢な体じゃ、レスキューで必須とされる人を背負って垂直に上るというヤツが出来るわけがない。
そもそも、この映画の最大の見所は、いかにして沈没を阻止するのかではないのかな?
自然の猛威に必死で抗う人々の姿を移すという点描はわかるんだけど、時間をかけすぎてる。
それからどこにでも現れる草なぎ君。福島、東京、横須賀。交通手段だって大変なときに、どうやって移動したんだ?
ツッコミどころだね。
主人公が、恋人と一緒に海外へ逃げようとしてから、死を覚悟しながらも、深海へ挑むという意思の変化が、どうも巧くなかった気がする。観ている方としては、かなり唐突に変ってしまったと感じた。
CGパートとドラマパートの力のいれ具合がどうもこの監督は下手だ。人間を見る目がないのか、それほど興味がないのか?
なんかとってつけたような演技ばかり。
人間死を覚悟したら、好きな人と一緒になりたいと思うんだけどね。
相変わらず、この世代はまだテレがあるね。
とにかく、ローレライと同様に、自身の作品のセルフパロディのような作品なんだけど、それなりに見せてくれる作品ではありました。
N2爆弾には、笑わされました。