今年の3月までNTV系で放送されていた、小林聡美主演のSFドラマ。
このドラマ、結構楽しみに観ていたんだけど、最終回だけ見逃してしまっていた。
このドラマのDVDがようやく発売されたので、私にとっては幻の最終回を、このたび観ることができました。
物語は、1996年、長崎空港へ向かって飛んでいたオリエンタル航空402便が、突如姿を消すところから始まる。必死の捜索をしたのだが、墜落を示す証拠は何一つ見つからなかった。事故調は墜落と結論を出し、捜索は打ち切られた。
しかし、東京大学の物理学者が、時空を飛び越えて現れると、マスコミを賑わしたが、学会を追われ人々の記憶から消えていった。
そして、10年たち2006年。ネットに402便が姿を現すと、煽るサイトが現れ、10年前、事故対策室にいたヤス子が、長崎空港に派遣される。
誰も信じていなかったが、402便は姿を現したのだった。
10年越しの再会を喜ぶ関係者だったが、教授の説だと、402便の乗員、乗客は、再び96年に戻されると分かる。残された時間はあと9日だった・・・
10年前と変わらない姿のかつての仲間や恋人に戸惑いながらも、ヤス子はオリエンタル航空の社員として、残された時間を充実できるように、努力する。
一方で、なんとか事故を回避できないかと、奮闘するヤス子の恋人。
やがて、先進波通信を使えば、過去に通信をできる可能性があることが分かる。
最後の時間を、思い思いに過ごす関係者たち。ヤス子は親友のアッチと過ごしていた。
何気ない会話の中、ふと振り返ると、彼女は消えていた。
結局、何も変わらなかった。元の平凡な日常が戻ってきた。
だが、残された人々の心には、最後の10日間の記憶が残っていた。
教授の理論では、機体の破片が見つかるはずだったが、見つからなかった。
別の次元で、彼らは生きているのかも知れない・・・。
とにかく、最終回だけ見逃していたので、待ち遠しかった。
どうなるのか?助かるのか?タイムパラドックスをどう処理するのか?とにかく、気になることが多すぎた。
結局、逃げの演出だった。肝心のシーンを描かないことで、逃げた。
まぁ、打ち切りということだったので、スタッフのテンションが落ちていたのかも知れない。随分手を抜いたよね。
特撮シーンにお金がかけられなかったんだな。
期待値が高くなっていたせいで、すごくがっかりしてしまった。
今回、一話から通してみたのだけど、そもそも小林聡美演じるヤス子のキャラがよく分からない。言っては何だが、38歳のおばさんというキャラになっていないのだ。
家族の戸惑いも、ステレオタイプの描き方をしていて、例えば、思春期の女の子と母親の関係も、普通の反発としか描かれていなかった。だが、10年間後悔の中で過ごしていた人が、娘を前にして、10年前と同じ態度は取れないと思う。
色々な10年の描き方があったはずなのに、ワンパターンだったことも、打ち切りの原因だったのかも。
10年間、後悔の中にいた人、忘れた人、吹っ切った人のそれぞれの態度。社会の関心。描くべき事はいっぱいあったはずなのに。
だいたい主人公のヤス子だって、10年の時間があったはずなのに、ちっとも成長していないというのも、おかしな話だ。
無難に頭を下げているだけで、会社社会を生き残れるわけないし、それなりに、成長しているはず。
根暗な女性に描いている理由も不明。そんな人間が、10年も会社組織で生き残れるわけがない。その辺、キャラに共感できなかったのも、敗因の一つだろう。
とにかく、10年の変化を描いていないので、時間の持つ、残酷さや、優しさを表現できていなかった。
面白そうな作品になりそうだったのにね。