オペレーション ローズダスト | Happy-Gate

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半径5mのライフログです。

 昨年、話題となった福井晴敏の最新作。
 ダイスシリーズの最新刊です。

 週刊文春誌上で、一昨年まで連載されていながら、未完のまま連載終了した作品だったので、首を長くして待ちに待った感じでした。

 デビューから描かれている、防衛庁情報本部の非公開組織『ダイス』という組織に組み込まれた青年の苦悩と人間性を取り戻す戦いだ。
 そして、人生に挫折した中年の悲哀と復活。

 相変わらず同じ様なお話を書いているようね。飽きないのかしらと心配になる。
 
 さて今作は、ローズダストと名乗るテロリストと彼らを追う公安警察の中年と防衛庁から出向してきた青年のお話。
 ローズダストと青年の間には、因縁があった。その復讐にすべてをかける青年が、相棒となった公安警察官と捜査や戦闘をしていくうちに、人間的成長をしていく。一方、公安警察官も、かつての情熱を取り戻していく。
 最初は請負テロを実行していたローズダストのメンバーだが、やがて本当の企みを露呈していく。右傾化した日本国民の前に、本当の戦場が現れたとき、ローズダストが哀しみとともに舞い上がる。
 
 上下巻1200ページに及ぶストーリーは、上巻は捜査編、下巻は戦闘編に分かれている。
 上巻は、本当に展開が早く、面白く読めたんだけど、下巻のほぼ戦闘編はテンポが悪くなった。広大な戦場の描写が、そのテンポを止める要因だと思った。
 もっと主人公だけにクローズアップしてもよかったと思うんだけど。
 
 特に下巻。因縁の二人が激突するまでの葛藤が、沸点が低いまま突入してしまったので、その後の展開にイマイチのめり込めなかった。いや、『亡国のイージス』と比べると弱かったという方が正確かな?
 
 一連の動機無きミステリーが多い中、この作品は今現在の日本の現状と国民の国防意識を鋭くえぐっている作品で、テーマは壮大で面白い。ただ、言われていることだが、ガンダムっぽいストーリー、人間描写である点は、違和感を覚える人もいるだろう。
 
 読んでいて思ったのは、押井守のパト2だなって、こと。
 
 犯人の人物設定、犯行の動機、捜査する側と犯人との因縁。そして、東京を戦場として、日常が非日常に変わっていくサスペンス。ミリタリーアクション。等々、挙げればきりがない。

 犯人側が最終兵器を持っている点や、兵士や警官の血が流れている描写がある点で、パト2との違いがあるけど、基本的に同じなんじゃないかな?

 ガンダム+パトレイバー2=オペレーションローズダストなんだな。

 連載当時、ローズダストというタイトルを訊いて、ガンダムのスターダストメモリーを思いだしてしまったけど。