6月21日、花巻東の佐々木麟太郎が、大曲農(秋田)創立130周年記念親善招待試合に「3番一塁」で出場。
高校通算71号(公式戦13本、練習試合58本)を放った。
通算本塁打数は69本の筒香嘉智(横浜)を超え、70本の城島健司(別府大付)、平田良介(大阪桐蔭)を超え、そしてこの日、高橋周平(東海大甲府)に並んだのである。
生後まもない子猫を縦じましか見えない部屋の中で育てると、その後、通常の環境に出しても「横方向」の物体に反応できなくなるという。
つまり、縦縞しか見えない環境で子猫を育てるとその子猫は横縞が見えなくなってしまうというものだ。
1970年にBlakemoreとCooperによって行われたこの実験は、生物の生育過程で脳のニューロ形成に臨界期があるとする根拠とされ、後にこの実験から派生した様々な実験が行われた。つまりだ、脳の視覚細胞の発達には生育期限があり、その期限を過ぎた後では、もともとあった「横じまの視覚を処理する脳細胞」が発育しないというもの。
縦縞によく反応する神経細胞は増え、横縞に反応する神経細胞は減ってしまうということだ。
さらに言えば、縦縞の世界で育った子猫と横縞の世界で育った子猫では、その後同じものを見たとしても見える光景が全く違うわけである。
これは転じて、人間の教育にも応用されており、これは、でも考え方によっては、限りなくすごく危険なにおいさえもする代物だと感じてしまった。要するに、縦じま猫の実験は「脳の臨界期」論の源にされており、日本における「英語学習」の早期取り入れの論拠ともなっている。
だが、2005年に、脳細胞は「状況に応じて変化適応する」可塑性があるのではという実験が行われ、結果脳が先鋭化して発達する、という結論を発表したチームがあった。理化学研究所だったと思う。
さて、子供の時に何に触れるのか?ということは、その後の脳の状態を決めるのにとても重要だとされている。
もちろん「縦じま猫」の実験が元であることは言うまでもない。
1981年にノーベル賞を受賞したウィーゼルとヒューベルが始めた子猫の実験は実に衝撃的で、それは子猫の片目を一時的に遮断すると、遮断するのをやめた後も、脳の視覚野の神経細胞は遮断した目に反応しなくなってしまい、しかも、その子猫の行動観察をすると遮断した目は実際、見えなくなっているという。
もともと目が悪かったわけでも、脳に問題があったわけではなく、ただ単にその目に刺激がいかなかっただけ。しかも一時的に。それでも適切な時期に刺激がないことでそうなるというもの。
それくらい脳が発達する時期にどういう環境に身を置くのかというのは大切ということ。


