三つ子的評価 ☆☆☆☆

【書評】なるほど、わからん

わかりません
この本はかつてのローマ、ヴェネツィア アメリカを出して「何故国家が衰亡するのか」を論じたモノです
正直わかりかねます
1つだけ言えるのは「環境の悪化」と「対応力の低下」が重なった時に国家は崩壊する事です
ローマはゲルマン蛮族の侵入により滅んだ、、、、これはしばしば指摘されることです
だが ローマは幾度も蛮族に脅かされた国でもあります
ケルト人やポエニ戦争 ゲルマン人ともマルコマンニ戦争を戦っています
では かつては対応できた自体に4世紀末のローマ人は何故対応出来なかったのだろうか?

ヴェネツィアの強味は「中継貿易」にありました
つまり 地中海経由で中東とヨーロッパの産品を輸送し 利鞘を得る事
これは オスマン朝の台頭やヨーロッパ諸国が中東やインドとの直接交易に乗り出した事 そして市場であるドイツが三十年戦争で疲弊したことで破綻しました
では何故ヴェネツィア人はみずから大航海時代に乗り出さなかったのだろうか?
またヴェネツィアングラスに代表される工業へのシフトは何故うまくいかなかったのだろうか?

ローマ ヴェネツィア アメリカ、3者に共通されること、それは「税負担の増加」「政府の肥大化」「システムの硬直化」というテーマです
ヴェネツィアではギルドにより(台頭するイギリス製品に対し)より安い製品の開発が出来ず、ローマも軍拡が増税をよび 徴税逃れが よりおおくの行政官を雇うハメになり 結果行政機構が肥大化した面があります
本書がかかれた1980年当時のアメリカも福祉国家化に伴う政府支出の増加が 企業経営に悪影響を与えつつありました(だからこそサプライサイド経済学やフリードマン等いわゆる新自由主義が台頭した)

政府はサービス機関ではありますが 「お役所仕事」という言葉があるように、本質的に戦略的事業(変化に対する臨機応変さ)には弱い面があります
では どうすればいいか、どうあるべきか、、、、その答えは未だに遠いです

だから 私には2つしか言えない
・重要なのは「環境変化に対する対応力」
・政府は常に正しいとは限らない(ハーベイロード前提の否定)

本当にわからない