三つ子のキャットシットワンの超高金利書評録-120405_0012~01.JPG

まぁエッセイ
だから 気楽に、、、、

まず 一般論
インフレは労働者に貨幣錯覚を引き起こさせる。
つまり 労働者は物価にあまり関心がないんで 自分の賃金が目減りしても気付かない訳だ

コレは経営者からすれば 労働者を安く雇える事を意味する
経済学的に言えば実質賃金の低下により均衡賃金と一致させる訳だ
つまり、経営者は安くなった労働力を多く購入し、失業が減る、訳

ならば無限にインフレになれば無限に失業率が下がるかというとそうでもない
例えば 貴方が病院を経営し 医師を雇いたくても、医療の知識がない人間を雇えるだろうか?
仮にソイツの給料がタダでも、だ!

残酷な言い方かもしれないが、インフレになろうがデフレになろうが 失業者の学歴やスキルが上がるわけでも 社会構造が激変する訳でもない
つまりインフレで"摩擦的失業"は無くならない、コレを長期フィリップス曲線という
つまり 自然失業率以下にはならない訳だ

ちなみに 完全雇用=失業者がいない、訳ではなく、 非自発的失業が存在しない(≒摩擦的失業は存在する)って意味やね。
よくあるFRBの"雇用の最大化"とは"自然失業率の実現"という意味(池尾和人「現代の金融入門」より)

つまりだ、"インフレによる雇用増大"とは短期的 対処療法的と言っていい
コレは調整インフレ論自体の否定ではなく、"長期的には摩擦的失業解決が必要"という意味

ぶっちゃけた話をすれば 日本の失業率が4.5%程
内 摩擦的失業が3.7%、つまり需要不足による失業は0.8%だ

勿論 0.8%を侮らないし ないに越した事はない(オークン係数をみれば、おそらく中国並の経済成長が必要になる)

が、私はある種の危機感を覚えている
90年当時の摩擦的失業は2.0%程
つまり 日本人の条件と社会の条件の乖離がここ20年で激しさを増している事になる
例えばベバレッジ曲線をみると 明らかに左上に移動している

つまり、だ
(あまり考えたくないが)変化する経済に日本人のスキルや社会システムの対応が遅れているのではないのか?
さらに言えば、世界の動きに日本が対応していないのではないのか と。

そして 多くの人がこの事に気付いていない(かもしれない)事が だ
"インフレになればみんなハッピー"という ある種の楽観があるのではないのか、楽観が経済認識の甘えに繋がるのではないのか、と

つまり、だ
・摩擦的失業は深刻さを増している
・摩擦的失業は調整インフレではどうにもならない
・多くの人(経済クラスタ)は摩擦的失業を軽視している(ように感じられる)

と いう話