先ずはボンドコンバージョンとは何ぞや

通常、量的緩和政策を行う時、中央銀行は大量の資産、特に国債を買う

国債には当然金利リスクがある
リスクをなるべく負いたくない人は 国債を買いたくないから量的緩和を行いたくない と考える

ソレに対する解答として、バーナンキ氏が考えたのがコレ
つまり 日銀が(国債の売人である)財務省と協定(アコード)を結んで 国債の利払いを一定に抑える(つまり高値安定で買ってもらう)
高値安定なら日銀は安定して利益を上げ、その分財務省は損する訳だが、日銀はその利益を国庫に還元するので トータルでは損をしない
要するに、一種のオプション取引やね、そんなに難しい事ではない

ではこの政策に問題点はあるだろうか?
1つには、金融政策のフリーハンドの阻害だろう。
仮に何等かの事情で金融を引き締めたい、と考える。
すると、普通は日銀は保有資産を"市場で"売却する訳だが、売却時に差益、差損が発生する。
つまり、財務省とのアコードが役に立たない。
結局金利リスクを引き受ける事になる

じゃあ 何故ボンドコンバージョンが語られるのか(ボンドコンバージョンの活躍する局面は?)

1つには、最初から市場での売却を前提としていないケース
つまり日銀による国債引受を考えている場合だ(日銀引受には事実上の降伏宣言みたいなモノだ)。

他方では、一種の意志表示、それも"背水の陣"といわれる類のものと私は考えている
コレはコインの裏表でもあるんだが、ボンドコンバージョンを政策として採用した場合、"金融政策によるインフレ抑制が出来ない"事は皆が知る事になる
つまり、誰もが途中でのインフレ抑制がない、とかんがえ 期待インフレ率が高まる点にある(インフレ期待が投資を活性化させるとも)。

コレを"ブレーキの壊れた列車"とみるか"急ブレーキのかからない乗り物"と見るかは人次第
乗り物の理想は"なるべく安定した運行でありながら、天候等に配慮した設計"であるからだ。

因みにコチラのブログをアテにしましたhttp://blogs.yahoo.co.jp/iwamotoseminar/33237678.html

余談
"背水の陣"といえば兵理(軍事)的に 禁断の術といわれている。
退却路を立つ事は、軍の退却→再編制(立て直し)→リベンジ のチャンスも断ち切る意味もあるし、最悪"死ぬくらいなら"と反乱や投降を促す結果にもなるからだ。
一方 背後との連絡を断ち切る事で"バックから攻撃を受けるリスク"=前後から挟み撃ちを受けるリスクを抑え込む1面もある。
軍事的には極めて"非常識"な選択だからこそ歴史に残った訳やね
参考http://mltr.ganriki.net/faq12c04t.html#15693