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ミツゴ評価 ☆☆☆☆+☆×0.5(☆4.5コ)
【書評】自動車メーカーの強み、環境、そして戦略
日本の自動車メーカーの最大の強み、それは製品のインテグレート(すりあわせ)にある
わかりやすくいえば、例えばパソコン
処理能力の高いパソコンを作りたければ 処理速度の早いCPUを使えばすぐに作れる
そして技術がコモディティ化した現在では金を出せは割と簡単に部品や設備手に入る
このような業界だと 競争力の付くのは 例えば安い労働力が豊富な国だったり 資本力のある国だったりする。
つまり中国や韓国メーカーが有利に働く訳やね。
自動車はこの逆だ
例えば馬力のあるエンジンを採用しても、即 スピードが出るかと言えばさに非ず。
何故ならシャーシやボディとの相性があるからだ
エンジンの性能を最大限に引き出すには エンジンに似合ったシャーシやボディを作らなければならない。
これを"すりあわせ"というが 日本企業はコレが上手い。
もっと言えば 部品を自前で作る以上"ネットで気軽に仕入れる"とはいかない訳なんだが、"欲しいものを欲しい分だけ納期に合わせて"生産するノウハウが凄まじい。
コレが今日、"ジャストインタイム"と呼ばれているシステムである。
だが 日本の自動車業界が安泰かといえばさに非ず。
1つにあるのが、"電気自動車"だ。
つまり 自動車の部品が電子化すれば 金さえあれば誰でも必要な部品を購入、組立が出来るようになるかもしれない、といわれている(small hundreds)
つまり 自動車の家電化、コモディティ化 という訳やね。
ならば 中国や韓国メーカーが台頭する可能性があるのでは?となってくる。
さてどーなるか?といえば実は明瞭な答えはない。
おそらく インテル見たいに特定のコア部品に生産を特化するんじゃないの?なんて言われてもいる
例えばリチウムイオン電池やモーターなんかやね。
ビジネスの世界には"スマイルカーブ"という言葉がある
モノの生産工程を 1)企画・開発 2)部品生産 3)組立 4)販売 5)アフターケア とすれば、利益率が 1)5)>2)4)>3) となる訳やね
iPodなんかみればわかりやすい
開発はアメリカのインテル、部品は日韓台、製造は中国だ
中国が一番旨味の少ない部分をやらされている、だから安い労働力が大量に必要になってくる訳やね。
閑話休題、1)5)が旨味があるとかいた。
当然誰もが1)5)をしたい と考えるがそうはならない。
何故なら技術開発には莫大な資金と長年のノウハウが必要な上、突っ込むモノ突っ込んでも成果が出るとは限らないからだ。
そう 技術開発は極めてリスキーなんだ
だからこそ 参入者が少ない→競争が少ない→利益が厚い となるんだけど。
では、どうする?
現在進んでいるのは他業種間の業務提携、合従連衡(メガコンペディション)だ。
たとえばスズキとVWが資本提携をしたりした、あれも技術開発費の捻出とノウハウの共有が背景にある。
あるいはホンダはNECやショーワと組んでホンダエネシスを立ち上げ トヨタも松下と組んだPEVEの増資を行っている
自動車業界は大きく2つの潮流にある
1つは次世代自動車のビジョン 1つは途上国市場の問題である
故にしばらくは自動車業界が騒がしいのは想像に難くはない、と思う。
