超高金利書評子、三つ子のキャットシットワンのブログ-03075550.JPG

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ミツゴ評価 ☆☆☆

<書評>若干グダグダ気味

若干グダグダ気味、読者を引き込む魅力はやや弱し

なんか書くか
我々はヴェルサイユ条約といえば「第一次大戦後の連合国によるドイツへのリンチ、やり過ぎ結果がナチの台頭と第二次大戦」と認識していないか
勿論 ソレはある

だが本書を読むと別の見方も出て来る
「世界平和(≒大国による世界の安定的支配)」と言う問題に対する第1次大戦前の解答が「勢力均衡」だ
つまり、複雑な同盟関係を結んだ結果、小規模な戦争が「とても割に合わないだろう」世界大戦に直結する、故に各国はなるべく暴力の使用を躊躇するだろう、という話だ

だが、実際に戦争が起きてしまったら?
実は第一次大戦の動機よくわかっていない
セルビアのバカがオーストリア皇太子を殺害→オーストリア、セルビアに宣戦布告→セルビアの同盟国ロシア 脅しのつもりで軍に動員をかける→ドイツ、ロシアが攻めてくると勘違いし ロシアとロシアの同盟国フランスに先制攻撃→ドイツ 対仏戦で(仏の警戒の薄い)ベルギーから侵攻→ベルギーに関心のあるイギリス参戦→日英同盟に基づき日本参戦→英仏にカネを貸していたアメリカ、貸倒防止の為参戦・・・・・
ほら グダグダだ、正直 第一次大戦で流された血は誰の責任?といって誰も断言は出来ないでしょう
我々は「ドイツが悪い」といいがちかも知れないが、ドイツからすれば 欧州に野心のあるロシアを先制攻撃で黙らせる為 と答えられる

とにかく、勢力均衡による安全保障は挫折した
欧州列強が衰退する世界に高まる民族自決運動とボルシェキズムの脅威
欧州に早急に求められる復興と新たな安全保障
これへの解答が平和14箇条の原則と 国際連盟(集団安全保障)であり、ヴェルサイユ条約とは 欧州、ドイツにおける戦後世界秩序の1ピースな訳だ

もうちょい見てみる
実はフランスとドイツは常に互いを脅威と捉えている
フランスからすればドイツとパリは近い、仮にライン川(独仏国境付近)にドイツ軍が展開していて先制攻撃をかけられれば フランス軍が稼動する前にパリが陥落する位に近い
逆に言えばドイツ経済の心臓部ルール工業地帯もフランスにすぐに占領されやすい と言える
結果、両国は相手の弱体化と国境を遠くへ延ばす力が働く
その結果がラインラントの非武装化、当初は(おそらく仏傀儡政権だろう)独立国をつくるプランすらあった