三つ子のキャットシットワンのブログ-110304_1305~02.JPG


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ミツゴ評価 ☆☆☆☆☆

<書評>数字で見る経済

まず タイトルのネタについて
90年代以降急速に拡がった格差、これは別にグローバリズムとか新自由主義とかではない事がある
もし ソレが原因なら賃金格差は拡がるはずだが 実際に高賃金層(10段階中2番目)と低賃金層(10段階中9番目)の賃金格差は拡がってはいない
では 何故か?といわれれば 高齢化の問題がある、仕事のある高齢者 ない高齢者では所得は違って来て当然
また単身世帯が増えた事もある、大家族なら 収入口が多いのでトータルで見れば格差は小さくなる

では 本題をみれば女性の社会進出の結果 非正規雇用市場に多くの女性が進出した、結果として賃金格差が拡大したといえる

という訳で 次は少子化ネタ
意外な話だが 人間は豊かになる程 レジャーをしなくなる
豊かになる→賃金が上がる 為 仕事を休んだデメリット(機会費用)が大きくなるからだ

ソレが 少子化についても言える
女性の社会進出の結果、女性が正社員として働く事が増えた
だが 世の中には「寿退社」的な部分が根強い
結果 女性にとっての 結婚→出産 はキャリア(と年功序列による高賃金)を諦める形になってしまう(キャリアを維持するには結婚→出産を諦めるとも言える)
その額 2億円以上!
故に著者は 年功序列や終身雇用の緩和こそが少子化対策であると書く

よく世間で言われる「女性の社会進出の結果、少子化が進んだ」「対策として女性を働きやすくする」という(矛盾した)言い方にはこういう背景がある

では 閑話休題 金融ネタ

一般に銀行が潰れるとマズい、銀行の基本が"信用"だから 1行潰れると あっという間に信用不安が拡がるからだ
だから しばしば"公的資金"という言葉が出てくる
だが 果たして資本注入が正しいのだろうか?
実は 明確な効果は確認できない
例えば98年、99年に公的資金を入れたが その後の経済の回復はITバブルによるモノだ
また公的資金注入で蘇った銀行は資本が健全になる分、そうではない銀行のシェアを奪う形になるまいか?という疑問も出てくる
ここで 拓殖銀行について触れたい
実は拓銀破綻後 北海道経済は全国に比較して回復している(全体ではマイナスだが)
普通 潰れそうな銀行は貸し渋り、貸し剥がしを行う
ではその被害者は?となる
実はまともな企業が多い 資金繰りさえつけば経営できる会社だ(瀕死の企業だと貸し剥がす資産すらない)
つまり 「潰れかけ」の銀行が暴れる事はかえって地域経済にマイナスだ だから潰れるモノは潰して「その後」を考えるべき と考える

ほかにも色々あるんでオススメである