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世界地図を塗り替える新しい「国力」の概念とは?
軍事力、経済力だけが国家のパワーではない
国際政治の新たな枠組みを提示する注目の概念を、提唱者自身が詳述

http://www.bk1.jp/product/02477863

ミツゴ評価 ☆☆☆☆

<書評>ソフトパワー=イメージ戦略?

信用、とは紛れも無く財産である
企業の評価が技術力や利益率で語れないように 国力、言い換えれば他国への影響力も軍事力や経済力のみでは語れない
企業において 信用やブランドイメージが重要であるように、国家においても信用やブランドイメージが やはり重要である
本書はそんな「評判」にスポットを当てた内容になっている

アメリカは世界各国から留学生を招いている
これはアメリカと言う国には学ぶべきモノが多いからと言えるが また別の1面が見える
アメリカに留学生するのは各国のエリートであり アメリカという国は有能な人材にはトコトン優しい一面がある
結果 各国のエリート達は帰国後 親米派となりアメリカの国益に適う という訳だ、興味があれば竹中平蔵の履歴でも見てみればいい

つまり アメリカの留学制度は各国の未来のエリート向けのショールームという側面がある

では 何故ブランドイメージが必要なのだろうか?
現在 アメリカが直面する問題 テロリズム 麻薬 環境問題 金融危機・・・・これらは1国では解決が難しい問題でもある
イラクやアフガニスタンですらかなり苦戦した現在、「テロリストがいる」という理由で各国に軍事介入していては明らかに国力の浪費であるからである

また、「だれに見せるか」というのも重要である
ややもすると軽薄なアメリカのポップカルチャーは世界の若者を虜にして 若者を親米的にさせる一方、特にイスラム圏での保守的な高齢層の反感を買いやすい
さて実際に政治を動かしているのは?と考えればアメリカの文化力の高さは必ずしもアメリカの利益にならない ともいえそうだ
ならば、アメリカは文化の輸出を辞められるか と言われれば無理だ、国家による文化の統制なんて今時中国すら出来ない
そう、ソフトパワーとは 国家による制御が困難な力でもある
例えば50年代からの公民権運動、そしてアメリカ内の人種問題はアフリカ諸国へマイナスの影響を発信した

中国は現在 儒学の思想を布教しようとしている、これもソフトパワー戦略の一環だろうか
私は恐らく失敗すると睨んでいる
儒学とは究極的に統治者の論理であり、天と地が別れるように 支配する者、される者が別れるべきという考えでもある
私にはとても 益々自由化の進む世界では受け入れられるとは考えにくい、正直 墨子の方が好きだ