どんちゃんとアタシの七日間①「哀しい予感」 | 真実(ほんとうのこと)を力強く語ろう

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自由に無邪気にのびのびと。
死ぬまで学び続けたい。
モットーは「良い悪いではなく好きか嫌いかで選ぶ」
そんな人生ありのままを綴ります。

2000226日生まれの“どんちゃん”

(ゴールデンレトリバー 享年153ヶ月)

2000 GW、子どものいない我が家にやってきた。

(子どものいない経緯は「復讐」シリーズで書いた通り)


子ども?友達?天使?神様?

圧倒的な存在感だった彼(どんちゃん)。

どんちゃんが天国へ旅立つまでの七日間を綴ろうかなと。

読んでもらえると嬉しいな(∀`*)





2015年6月3日

 

夕方の散歩。相変わらずオシッコは出しにくそう。血尿だろうか、色がかなり濃い。足取りは重く、まるで、よしもと新喜劇の“たつじい”のようだ。

4月中旬に一度倒れたときには、覚悟ができておらず、かなり取り乱してしまった。この世の終わりみたいに泣きじゃくるアタシに、彼も呆れた様子だった。

あれから一ヶ月半。奇跡的に回復した彼は、それまで通り散歩を楽しんでいるようだ。

 

彼の苦手なグレーチング(鉄製の排水溝の蓋)が近づいてくる。若かりし頃の彼は、いとも簡単にヒョイっと飛び越えていたものだ。寄る年波に逆らえず、いつしか避けて通るようになっていた。何を思ったか、今日に限って彼はジャンプした。

 

ジャンプしてからの数秒間、彼の脳裏には何がよぎっていたのだろう。次の瞬間、彼は顔から地面に突っ伏した。やはり駄目だったか……とでも言いたげな眼差しでアタシを見る。

アタシは袖口で自分の両目を押さえる。彼を抱き起そうとするが、彼の脚にはまったく力が入っていない様子だ。申し訳なさそうにコチラを見やる彼。アタシは「大丈夫やで、大丈夫やからよ」呪文のように呟き、彼のお尻から脚をマッサージする。

 

“たつじい”の足取りが更に重くなったが、なんとか自宅まで帰ってきた。門の前では、姑がアスファルトの道に水撒きをしている。

「どんちゃん、おかえり。ほれ、水飲みなぁ。あれ、どうよ、鼻擦り剥いちゃあらして。」

「うん……。さっき、ジャンプしたら着地できんと転んでしもて。」

「あれよ~、おまんも歳取ったなぁ~。足腰弱ってんのにジャンプするさけ、転ぶんやして。」

姑の言葉に、彼が心なしか落ち込んでいるように見える。水も喉を通らない、といった感じだ。

 

食欲もないようで、ドッグフードには見向きもしない。やっとこさ自分の居場所へ移動すると、その場にへたり込んでしまう。

 

アタシは、そっと彼の身体を抱き締める。

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