なでしこジャパンの宮間選手は、「もしもサッカーボールが思い通りに動くようになったら、私はサッカーを辞めるだろう」というような意味のことを言っているそうだ。思い通りにならないから、スポーツは面白い。シンプルだけど、素敵な考え方だと思う。


19世紀フランス文学を代表する作家・スタンダールは、「恋愛論」という分厚い本を書くぐらい女好きだったが、終生もてることがなく、たいてい振られてばかりいたそうだ。でも、それはそれで、幸せな人生だったと僕は思う。


逆に、光源氏は女にもてて仕方がない男だったが、彼が心から情熱を注ぐことができたのは、義母である藤壺に対する思慕をはじめ、不可能な恋に対してだけだった。


困難のない人生なんて、ワサビを抜いた寿司みたいなものだ。自然にそう思えるようになったら、一人前の大人ということなんだろう。