大袈裟なタイトルをつけた割にたいした話ではないので、あまり期待しないでください。とまずお断りしておく。


仕事をものすごい速さで終わらせる方法。より正確に言うならば、「ある一つの仕事にかける時間を最小限に圧縮する方法」である。「仕事の終了時期を早める方法」とは違うので、注意が必要だ。


方法は非常にシンプルである。ある仕事を、手をつけないまま締め切りギリギリまで放置しておく。そのあいだはなるべく仕事のことは考えずに遊び呆ける。そうして締め切りの間際、「これだけの時間があれば必ず終わらせられる」と確信できるギリギリのタイミングで仕事を開始し、猛然とやりぬく。これだけだ。


誰でもそうだと思うが、締め切りが遠い未来にある仕事など、誰も本気でやらない。気が抜けているので時間が無駄にかかる。締め切りが近いと、フルパワーを出すほかないから、早く終わる。


そして、これが肝心なのだが、ダラダラ長時間かけてやった仕事と、短い時間に本気を出してやっつけた仕事とを比べると、その品質に大差は生じない。場合によっては、後者の場合によりよいものができることもある。ドストエフスキーは借金取りに追われながらすごい速さで「罪と罰」を書いたそうだ。あのロシアの文豪がもっとゆとりある締め切りで仕事をしていたら、あの傑作はついに生まれなかったかもしれない。


要するに、人生において大事なのは締め切りなのだ。自己啓発本みたいな結論で恐縮だが、これはどうやら動かしようのない真実のようである。