灯を消して女にともす鬼火かな
夜に燃える情火を、古人は「衛士の焚く火」と呼んだ。めらめらと音を立て、火の粉を撒き散らしながら空にたちのぼる橙色の舌。男ならそれでよいかも知れないが、女の火は、もっとひそかやに燃える。それは水のように青く冴え、星のように熱い。狐狸か、はたまた浮かばれぬ幽鬼か、世の常ならぬものがともす、鬼火にも似て。なお、鬼火は冬の季語。季節はずれの句となった。
灯を消して女にともす鬼火かな
夜に燃える情火を、古人は「衛士の焚く火」と呼んだ。めらめらと音を立て、火の粉を撒き散らしながら空にたちのぼる橙色の舌。男ならそれでよいかも知れないが、女の火は、もっとひそかやに燃える。それは水のように青く冴え、星のように熱い。狐狸か、はたまた浮かばれぬ幽鬼か、世の常ならぬものがともす、鬼火にも似て。なお、鬼火は冬の季語。季節はずれの句となった。