広告の仕事をしているせいで、
キャッチコピーの類に対して過敏になっている。
たとえば最近見かけたこんなコピー。
――人がいなくても、水が流れることがあります。
いや、分かっている。
これはコピーではない。
ただの説明だ。
しかも会社のトイレの男性便器の上部に貼り付けてある無粋な文章である。
でも、なんとなく口ずさんだときのリズムがいいせいか、
何度用を足してもついぼんやりとこの文章に見入ってしまう。
はっきりいって、職業病である。
まあ、尤もらしいばかりで蚊ほどの役にも立たないコピーよりは、
確固たる意味があるぶん、便器に付属したこの文章の方が
まっとうとはいえるかも知れない。
今夜はあと2000字書かねばならない。
せめてこの「コピー」よりは良いものを作りたいところだ。
