町の中心から列車で20分。

郊外の寂しい無人駅で降り、とことこ歩いてゆくと松林の中にひっそりとコロニア・グエルが佇んでいる。
ガウディによる作品の中で、バルセロナ市街から離れているせいか、知名度はイマイチ。しかも、地上に立てる計画だった聖堂が途中で中止になり、急遽、講堂として作られていた半地下のスペースを聖堂にした、という一見いいかげんな作品。

でも、ここ良い。すごく良い。
というのも、見学者は最初から最後まで、俺ひとり。
ガウディ、独り占め。
すんごく静か。
旅の都合で、2月20日付けだけど昨日書いたハルシュタットと同じくらい静か。
ただ、あっちが冷たい静かだとすると、こっちは「午後の陽だまりぬくぬく静か」。
駅降りてから、切符売ってるおばさんと、切符をチェックするおっちゃんくらいしか人を見なかった。
いやぁ、静かな町だった…。