抜毛さえしなければ自分の人生は薔薇色になるんではないかなんて気が、心のどこかでしていた時が長くありました。
 
人は誰にでも苦労があるとは知りつつも、私の苦労が抜毛症じゃなければ自分の人生はもっといいものだったのではないかと、長い間そんな気がしていました。
 
いま、髪を日常的に抜くことがなくなり、髪の量もそこそこ増えて、自分が過去に思い描いた「薔薇色の人生」を送っています。

 

 

 

それで以前より自信がついたか?と考えると、驚くことに自信の程度はあまりかわってません。

 

 

 

 

 

いい変化といえば、毎日出かける前に鏡の前で落ち込まなくなったことです。いまでも薄毛ですが、2年前の自分と比べどれだけ良くなったかを知っているので胸を張ることができます。

 

 

 

 

今では、私の人生はこれで良かったと思っています。

 

 

 

 

薄毛じゃなかったらもっといい人生…?いや、薄毛が治っても探せば憂う要素はいくらでもあるでしょう。

 

 

 

 

 

が、抜毛症以外の部分では私はとても恵まれた人生を送っています。

 

 

 

 

 

こう気づかせてくれたのが皮肉にも抜毛症でした。

 

 

 

 

 

髪の毛を抜いても抜かなくても、私は私です。抜毛症は私という人間のほんの一部です。抜毛症の声が大きすぎて、自分の魂の声が聞こえなくなってしまうこともあるかもしれません。でもよーくよーく耳を澄ませてみてください。私たちの心は、ちゃんと私たちの中にいますよ。