ひとりで迎えるお正月 | moaiのブログ

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絵だとか、日々の出来事だとか。

昨日、賑やかな会食の後カミさんはいつものように午後10時くらいにベッドに入った。

そして遅れる事2時間半、moai氏も布団に潜り込んだ。

すぐに眠りにつき今でも場面を覚えているような素敵な素敵な夢を見ていたら・・・・・。

「おとーさん、おとーさん」とカミさんが呼ぶ声で夢の中の「僕」に熱い視線を向ける美女は

ふっと消えて無くなり、ベッドサイドのランプの光が眩しい。

 

「・・・お、どうした、どうした?」

「あのね、気持ち悪くて頭も痛くて、我慢できないの、救急車呼んでくれる?」

いつもつけているGショックで確かめると、その時は午前1時34分。

すぐに着替えて119番を呼んだ。

遠くからかすかにピ〜ポ〜が聞こえて、家の前の道路に出て救急車が近づいて来るのを

待つ間「あんなすごいストーリーを我が身として感じたのがたったの1時間かよ」と、

まだ夢が気になっていたのは我ながらちょっとどうかと思う。

 

到着した救急車内で救護隊員の質問に答えて行くカミさん。

その時は結構落ち着いて答えてはいたが「えづき」が時々襲って来て嘔吐用のプラバケツに

苦しそうに吐き続けていた。

 

救急車はすぐに行きつけの病院に着き、カミさんの熱が37度以上出ていたので

宿直の看護師、医師に夫婦別々の場所で色々聞かれる事になった。

質問も終えた看護師から「ここで待っててくださいね」と通されたのは小さな部屋。

クッションもない木の椅子では寛ぐ事もできないまま、する事もなくアメブロを読んで

あちらこちらの記事に「いいね」をポチッとし続けたが、思うことは「なにやってんだ俺」

 

「あ、そうだ!息子を迎えに行く予定だったんだけど・・」と思ってグループホームに

電話を入れたのが午前3時30分ころ。

思ったより早く職員が電話口に出たのは眠っていなかったからだろう、と感謝感激。。

事情を話し、息子をお願いできないかと打診すると、いともあっさり

「いいですよ、Y君(息子)はここんとこ落ち着いていて楽をさせてもらってます」との答え。

 

何度も何度も感謝の意を伝えて、やれやれと安心したら次から次へと気になる事柄が浮かぶ。

仕事の段取りはどうする、注文したおせちの受け取りかたをどうする、買っちゃった野菜は

どうする・・・1時間しか寝ていないので目はしょぼしょぼし始めて来たが頭の芯はキンと

冴えて眠気はさほど感じていなかった、午前4時半頃。

当直医師がカミさんの症状について説明してくれた。

 

PCの画面にはCTスキャンの画像が連続して次から次へと映し出されている。

「・・・つまり小腸に液体が詰まっている状態ですね」その原因はこれからの検査次第だと。

説明を聞き、ある程度病状の把握もできたので一旦帰宅したのが午前5時ちょっと過ぎ。

 

持って帰った健康保険証、診察券、お薬手帳などなどを保管場所に収めて、まだ熱かった

風呂に身を沈めて白々明ける空を湯気越しに眺めたとき、カミさんが人工股関節の手術を

受けてからまだたったの2ヶ月なんだ、と気がついて思わず長い溜息が口から流れ出た。

 

たったひとりのお正月って、生まれて初めてなんだよな〜〜