イギリスの歴史④「北海帝国」





以前にも話した通りイングランドはデンマークのデーン人によって度々侵略されており、ついにはロンドンへの侵入を許してしまいました。


しかしロンドンをデーン人から奪回した英雄がいます。

その名もアルフレッド大王です。

イングランドの北東部をデーン人に与えて
もうこれ以上暴れないことを約束させ、さらには法典を整備したことで退廃したイングランドを復興させたのでした。


こうして一時的にイングランドは平和を取り戻しアルフレッド大王亡き後も意思を継いでデーン人を抑えていたのですが、、

デーン人が再び暴れ出し、なんと今度はイングランドが乗っ取られてしまいます。

当時のデンマークの王クヌートはイングランドの王として即位し、デーン人による王朝「デーン朝」を開きます。


クヌートはデンマーク王、イングランド王、そして実はノルウェーの王も兼ねており、3つの国の王様を兼任していました。

そしてこの3つの国の間にある海は北海(North Sea)と呼ばれており、まとめて北海帝国と呼んだのでした。


ここで疑問が残りますね。
元々いたイングランドの王様はどうしたのでしょうか?クヌートに殺されたのでしょうか?

いいえ、元のイングランド王はフランス北部の
ノルマンディーという地に逃げたのでした。


当時からフランスとイギリスは別に仲良くは無いですよ。なぜフランスにかくまってもらえたのでしょうか?

当時はフランスといっても、フランス王が全域を治めていたわけではなく、その地方ごとの公爵、伯爵、侯爵が地方を治めていました。

(日本で言えば昔の藩に近い感じだろうか)

なのでノルマンディー公爵は実は親戚であったイングランド王を独断でかくまってあげていたのでした。