公務員試験前日。

その日は、日差しの中から明らかに響き渡る聞き覚えのある音から始まった。

外はチェリムが満開になるような晴れ間。

日差しだってさしてるし、空も青い。

しかし…

外は晴れ間の広がる中、バケツをひっくり返したような強い雨が降っていた。

ゲリラ豪雨、もしくはゾロアの嫁入りというやつだろうか…

にしてもこのギャップと規模はただ事ではない。

昨日のゲリラ豪雨といい、今日の通り雨といい一体何が起きてるというんだ…?

午前中は、明日の試験に合わせて散髪に行った。

筆記といえど、二次試験の時にその時の服装をひそかに気にとめる人だっているはず。

だからこそ今から身嗜みを整えるべきなのだ。

これは市川と千葉県の試験にも同じく言える事だ。

もちろんその時も身嗜みを完璧にして望んだ。

マァ、もちろんこれはやらない方がおかしい規模の事である以上、差をつけられる事ではないのだが。

散髪を終えた後、しばらく店主さんと話をした。

世代が離れている店主さんだが、この人の時代にもこの人なりの苦労があったようだ。

当時はエスカレーター方式で就職できた世代だが、それと同時に今ではその時に就職した人さえも巻き込む事態になっている。

皮肉かもしれないが、将来性からすればこうゆう就職難の世代にあってよかったというべきなのかもしれない。

就職難である分、その時に就ければ将来性も他よりは保障できるかもしれないのだから…





その帰り、床屋の近くだったので、我が母校の小学校に向かった。

多少遠い場所にある自宅にも聞こえるほどの司会の声が響き渡る。

今日は我が母校の運動会の日だった。

卒業してはや11年。

内装や雰囲気も多少変わった我が母校は、あの時と同じ環境で運動会を開いていた。

私も11年前まではあの運動会に参加してたんだっけね…

大概ビリっけつだったのはお約束だが…

唯一1等だったのは、近道を走った後三輪車で走るというハンデありすぎのレースだったのはある意味いい思い出だ。

あの時積極性のなかった私にあらためて後悔と嫌気がさす。

それが今でも現れてる私って…

途中、またも山の向こうから雲のカケラが通り過ぎるように通り雨に見舞われた。

向こうで降っている雨がそのままここに来るという漫画のようなゾロアの嫁入りに見舞われ、運動会は一旦中断された。

数分後、あらためてリレー競争が始まった。

私ってリレーに参加した事あったっけか…?

だとしても、多分私のせいでビリっけつになるというオチだっただろうが…

例えいい形ではなかろうと運動会は私にとっていい思い出である。

リレー競争の結果の後、私はあらためて母校を後にした。

これからを生きる君達、もう二度とない今を大切にね。







午後はあらためて公務員試験の最終追い込みをやった。

追い込まれてるのはどちらなんてもう関係ない。

今は明日への試験のために全力で取り組む、それだけ。

外は蝉の声と佳境に近づいたであろう母校の運動会の司会の声が響き渡っていた。





実践と復習をやった後、私は畑に向かい、草取りと開墾をやった。

近頃のやり甲斐はこの畑仕事だけのような気がしてならない…

畑への積極性をなぜ公務員試験に活かせないのだろう…

ただそればかりを思いながら私は健気に草取りと開墾をしていた。

その後、飼い犬バニラの散歩に行った。

バニラとの散歩はそれほどないので多少引っ張られる事はあるが、いい機会である。

バニラ…私はこれからどうすればいいのかな…






明日は公務員試験本番。

どんな環境であれ、当日である以上、素直に受けるそれだけ。

明日は全力で試験に望めるようにする。

明日の戦いは、全力疾走だ。