とある森の中。
4人はそこを歩いていた。
「ガーディアンからの情報によると、この辺りにギンガ団がはびこってるんだって。」
「人目につかないから、他の奴に邪魔されないのが理由なんだろうね。」
「昨日コウキが戦ってた場所もひそかにそうだったよな。」
地方はタウンやシティ、時には森や道路に名前がつけられてはいるが、それはおそらく人があまり通らないからなのだろう。
それに合わせて、ポケモンの場所を保護するためにあえてその場所を教えないというのもあるかもしれない。
こういう場所こそ、悪党の行動にはもってこいというわけだ。
「それじゃあ、ここからはしばらく別行動にしよう。これだけ広いと全員で調べるてたら日が暮れちゃうからね。」
「それがいいな。」
「夕方になったら、集合だよ。その時はガーディアン・テレパシーで連絡してね。」
「OK。」
4人はそれぞれの場所へ向かっていった。
ナオキは森の中を歩いていた。
「ギンガ団がはびこってるからかな…ポケモンがほとんどいないや…。」
ナオキは周囲を見渡した。
「一応、今のうちになっておこうかな。」
ナオキは体制を構えると、強く光だし、トライス・ライトに変身した。
周囲は、パルキアに会う前の森と同じくらい静かで、ポケモンが出てくる気配すら感じなかった。
「他をあたってみようかな……?」
その時、ふとナオキは前を見た。
そこに誰かがいた。
それはポケモンのようだった。
「誰かいる…どうしたのかな…?行ってみよう。」
ナオキはポケモンらしきものがいる所へ走っていった。
そこにいたのは、やはりポケモンだった。
「大丈夫?一体どうしたの?」
ナオキはポケモンに駆け寄りながら言った。
「あ…ちょうどよかったわ。どうか助けて下さい!私、さっきこの近くで変な格好をした人間に襲われてここまで逃げてきたんです。」
そう言ったのは、チューリップのような頭をしており、仮面を被っているような顔をして、両手が赤と青の花をしたポケモンだった。
「変な格好の人間?…間違いないな…。」
ナオキはそのポケモンに言った。
「その変な格好した奴らはどこにいたの?」
「確か向こうだったわ。」
ポケモンは木々のある方角を指した。
「どうやら奴らがはびこってるのは、本当みたいだな。よし、早速探さないと…。」
ナオキは背を向けながら言った。
その時…
ポケモンが目を光らせるような表情になった。
ポケモンは、体制を整えるような仕草をすると、片っ方の花束を引くように後ろへやった。
次の瞬間…
「♀ポケモンだからって…」
「!?」
ナオキはふと後ろを向いた。
「油断しない事ね!」
ポケモンは花束からトゲのついた蔓をナオキに向かって振りかざした。
バキッ!!
ナオキは咄嗟にトライスソードでそれを防いだが、直撃を免れるのがやっとのように攻撃を受けてしまった。
「ぐっ…!」
ナオキは背中をおさえながら体制を崩した。
「なかなかやりますわね。背を向けておいて、私の攻撃を最小限防ぐ事ができるなんて。」
「不意打ちとはやってくれるね…。君が声を出さなかったら、直撃してただけにさ…。」
わずかな行動からの素早い『みきり』はある意味見事と言えよう。
「悪いわね。私はあなた達人間を野放しにするわけにはいかないの。あなたには悪いけど、ここで私に倒されてもらいますわ。」
ポケモンは体制を整えた。
「目的は何なのかは知らないけど…あいにく私もここで倒されるわけにはいかないんでね…。君の方から来るなら、私もいかせてもらうよ!」
ナオキも体制を整えた。
二人がしばらく体制を整えたまま、動かない状態が一瞬続いた…
次の瞬間、二人は同時に飛び掛かった。
「くらいなさい!」
先手はポケモンの方だった。
先程ナオキを襲ったトゲのある蔓が再びナオキに襲い掛かった。
ガキィィン!
ナオキは、それをトライスソードで防いだ。
「まだですわよ!」
ポケモンはもう片方の花束からもトゲのある蔓を繰り出した。
「私は両方の花束からこの毒のトゲのムチを出せるのですわ。片方を防いでも無駄ですわよ!」
2本目のムチがナオキに襲い掛かった。
ガキィィン!
「な!?」
ポケモンは驚愕した。
2本目のムチはもう片方のトライスソードに防がれたのだ。
「君のムチ同様、私の武器も2つある事を忘れないでほしいね。」
ナオキは2本のムチを振り払い、ポケモンのもとから一旦離れた。
「人間なのに、なかなかやりますわね。」
「私も一応こういう力を持ってるからね。ポケモンとは多少互角に渡り合う事ならできるよ。」
「でも、勝負はまだこれからですわよ!」
そう言ってポケモンはナオキに向かって飛び掛かった。
「今度は私の番だ!」
ナオキはトライスソードを構えた。
ポケモンがナオキに向かって飛び掛かった瞬間、ナオキはトライスソードを横に振りかざした。
そこから光の塊によって作られた刃のようなものがポケモンに向かって飛んでいった。
「わっ!」
ポケモンは体を振り下ろすような動作をして、その勢いで地面に着地した。
ナオキが繰り出した攻撃は、近くにあった木の上の部分に当たり、その瞬間、そこで物凄い高圧電流のような激しい電撃が発生した。
「な…何て威力なの…。」
「空中にいながらも攻撃を避けられるのは予想外だなぁ…。どうやら、私ももう少し本気を出さなきゃいけないようだね。」
ナオキはトライスソードの姿を変えていた。
タイミングはおそらく、ポケモンが飛び掛かった時だろう。
「あれでもまだ本気ではなかったようですわね。それなら、私も全力でいかせてもらうわ!」
ポケモンは再び体制を整えた。
「マジカルリーフ!」
ポケモンの花束から葉っぱが放たれ、ナオキに向かって飛んでいった。
ナオキはそれをひらりとかわした。
「さっきのムチと比べたらこれくらい避ければ十分だ!」
「そうかしら?」
「!?」
ナオキはふと後ろを向いた。
その瞬間…
ズガガガガガガ!!
「がっ!」
ナオキの背中をマジカルリーフが襲った。
「私の技『マジカルリーフ』は攻撃が必ず当たる技なの。それは回避率をあげようが、命中率を下げようが関係ないわ。」
「『スピードスター』みたいなものか…。」
「あなたの回避も私に負けないくらいのものみたいだけど、この技はかわせないわよ。覚悟なさい!」
ポケモンはマジカルリーフを放った。
すると、ナオキはその場に立ち止まった。
「…?どうゆうわけ?避けられないから勝負を諦めたって事?」
ポケモンがそう言った時…
「いいや、違うよ。」
「…!?」
ナオキはトライスソードを構えた。
マジカルリーフがナオキに襲い掛かる。
その瞬間…
ビシャアアン!!
ナオキがシザークロスのようにトライスソードを振り下ろしたと同時に雷が放たれ、マジカルリーフを全て打ち落とした。
「な!?」
ポケモンはア然とした。
そのポケモンの目の前を打ち落とされたマジカルリーフがひらひらと落ちていった。
「かわしても当たる以上は避けたってしょうがない。けど、それは攻略できないわけじゃない。避けられないなら、別の方法で防げばいいだけの事だ。」
「くっ…。」
ポケモンの頬を汗がつたった。
二人はしばらく立ったまま動かなかった。
二人のいる場所に微かなそよ風が吹く。
「…どうやら、お互い大技を出す時がきたようね。」
「一騎打ちというわけだね…。いいだろう。それで決着をつけるといこうか。」
「望むところですわ!」
二人は同時に体制を構えた。
ポケモンは両手をクロスして、ナオキもトライスソードを握った両手をポケモンと同じような形でクロスさせた。
ポケモンの体全体光が集まっていった。
ナオキの持つトライスソードの刃渡りが強い光を発した。
辺りは静寂に包まれた。
これほどの静けさにならなければ聞こえないくらい小さな音のそよ風が静寂を破る。
そよ風が止んだ。
それと同時に二人は同時に技を繰り出した。
「ソーラービーム!!」
「ライトニング・グランドクロス!!」
ポケモンの両手の花束から太陽のように眩しい極太の光線が放たれた。
ナオキはクロスしていたトライスソードをシザークロスのように振り下ろした。
それと同時にトライスソードから振りかざした形を描くようにクロスを描いた光の塊が電流を帯びて飛んでいった。
バチィィィィィ!!
二人の大技がぶつかりあった。
技を放った後も二人は気を抜いていなかった。
ポケモンは自身が放っているために踏ん張るような様子で技を放ち、ナオキは技に気持ちを伝えるように気合いを出してる様子でいた。
バチバチと音を立て、技はお互いに一歩も譲らなかった。
そこから伝わる。
先に心が折れた方が負けになると…
技の激突は続いた。
その時…
「ぐっ…。」
どちらかに異常が現れたようだ。
それは…ナオキだった。
最初のポケモンの不意打ちとマジカルリーフを受けたのが今になって響いたようだ。
ナオキは何とかそのダメージを押し返していた。
しかし、気力はそれを隠し切れないように、ナオキの技に若干ガタが現れていた。
だが、それに対してポケモンの方もひそかに疲れを見せていた。
技をかわす事はできていたが、それによりかなりの体力を消耗していたようである。
次の瞬間…
ドゴオオオオオン…!!
ぶつかっていた両者の技が大爆発を起こした。
「うわあ!」
「きゃあ!」
二人はその大爆発の勢いで同時に吹っ飛ばされた。
ズザザザザ…
二人は引きずられるように地面にたたき付けられた。
「くっ…お互い互角のようだね…。」
「そ…そのようですわね…。」
二人は踏ん張るように立ち上がりながら言った。
二人の心情は、『もし相手の気力にガタがきてなかったら…』という相手のガタに救われた事への安堵感と不安感がよぎっていた。
二人は体制を立て直した。
「けど、私はまだ負けてませんわよ!」
「それは私も同じ事だ!」
二人は攻撃体制になった。
(私は負けるわけにはいかないのよ…。あの目的を達成するまでは…)
ポケモンは心の中で囁くように言った。
(ここで負けるわけにはいかない…。私には…ポケモンのためにも、そしてこの地方のためにもやらなくちゃならない事があるんだから…)
ナオキは心の中でそう囁きながら、トライスソードを構えた。
二人の間に一陣のそよ風が吹いた。
風の音が止んだ瞬間、二人は同時に飛び掛かった。
ポケモンは毒のトゲのついたムチを振りかざした。
それと同時にナオキもトライスソードを横に振りかざした。
二人の武器が今まさに激突しようとしていた。
その瞬間、二人は同時に言った。
「ギンガ団を潰すために!!!」
その瞬間…
ピタッ…
「え…?」
「…!?」
あと数ミリでぶつかる瞬間、二人は急に攻撃を止めた。
「………。」
二人は呆然とした様子でしばらくの間固まっていた。
森の中は、さっきとは真逆の今までになかったような静寂に包まれていた。
4人はそこを歩いていた。
「ガーディアンからの情報によると、この辺りにギンガ団がはびこってるんだって。」
「人目につかないから、他の奴に邪魔されないのが理由なんだろうね。」
「昨日コウキが戦ってた場所もひそかにそうだったよな。」
地方はタウンやシティ、時には森や道路に名前がつけられてはいるが、それはおそらく人があまり通らないからなのだろう。
それに合わせて、ポケモンの場所を保護するためにあえてその場所を教えないというのもあるかもしれない。
こういう場所こそ、悪党の行動にはもってこいというわけだ。
「それじゃあ、ここからはしばらく別行動にしよう。これだけ広いと全員で調べるてたら日が暮れちゃうからね。」
「それがいいな。」
「夕方になったら、集合だよ。その時はガーディアン・テレパシーで連絡してね。」
「OK。」
4人はそれぞれの場所へ向かっていった。
ナオキは森の中を歩いていた。
「ギンガ団がはびこってるからかな…ポケモンがほとんどいないや…。」
ナオキは周囲を見渡した。
「一応、今のうちになっておこうかな。」
ナオキは体制を構えると、強く光だし、トライス・ライトに変身した。
周囲は、パルキアに会う前の森と同じくらい静かで、ポケモンが出てくる気配すら感じなかった。
「他をあたってみようかな……?」
その時、ふとナオキは前を見た。
そこに誰かがいた。
それはポケモンのようだった。
「誰かいる…どうしたのかな…?行ってみよう。」
ナオキはポケモンらしきものがいる所へ走っていった。
そこにいたのは、やはりポケモンだった。
「大丈夫?一体どうしたの?」
ナオキはポケモンに駆け寄りながら言った。
「あ…ちょうどよかったわ。どうか助けて下さい!私、さっきこの近くで変な格好をした人間に襲われてここまで逃げてきたんです。」
そう言ったのは、チューリップのような頭をしており、仮面を被っているような顔をして、両手が赤と青の花をしたポケモンだった。
「変な格好の人間?…間違いないな…。」
ナオキはそのポケモンに言った。
「その変な格好した奴らはどこにいたの?」
「確か向こうだったわ。」
ポケモンは木々のある方角を指した。
「どうやら奴らがはびこってるのは、本当みたいだな。よし、早速探さないと…。」
ナオキは背を向けながら言った。
その時…
ポケモンが目を光らせるような表情になった。
ポケモンは、体制を整えるような仕草をすると、片っ方の花束を引くように後ろへやった。
次の瞬間…
「♀ポケモンだからって…」
「!?」
ナオキはふと後ろを向いた。
「油断しない事ね!」
ポケモンは花束からトゲのついた蔓をナオキに向かって振りかざした。
バキッ!!
ナオキは咄嗟にトライスソードでそれを防いだが、直撃を免れるのがやっとのように攻撃を受けてしまった。
「ぐっ…!」
ナオキは背中をおさえながら体制を崩した。
「なかなかやりますわね。背を向けておいて、私の攻撃を最小限防ぐ事ができるなんて。」
「不意打ちとはやってくれるね…。君が声を出さなかったら、直撃してただけにさ…。」
わずかな行動からの素早い『みきり』はある意味見事と言えよう。
「悪いわね。私はあなた達人間を野放しにするわけにはいかないの。あなたには悪いけど、ここで私に倒されてもらいますわ。」
ポケモンは体制を整えた。
「目的は何なのかは知らないけど…あいにく私もここで倒されるわけにはいかないんでね…。君の方から来るなら、私もいかせてもらうよ!」
ナオキも体制を整えた。
二人がしばらく体制を整えたまま、動かない状態が一瞬続いた…
次の瞬間、二人は同時に飛び掛かった。
「くらいなさい!」
先手はポケモンの方だった。
先程ナオキを襲ったトゲのある蔓が再びナオキに襲い掛かった。
ガキィィン!
ナオキは、それをトライスソードで防いだ。
「まだですわよ!」
ポケモンはもう片方の花束からもトゲのある蔓を繰り出した。
「私は両方の花束からこの毒のトゲのムチを出せるのですわ。片方を防いでも無駄ですわよ!」
2本目のムチがナオキに襲い掛かった。
ガキィィン!
「な!?」
ポケモンは驚愕した。
2本目のムチはもう片方のトライスソードに防がれたのだ。
「君のムチ同様、私の武器も2つある事を忘れないでほしいね。」
ナオキは2本のムチを振り払い、ポケモンのもとから一旦離れた。
「人間なのに、なかなかやりますわね。」
「私も一応こういう力を持ってるからね。ポケモンとは多少互角に渡り合う事ならできるよ。」
「でも、勝負はまだこれからですわよ!」
そう言ってポケモンはナオキに向かって飛び掛かった。
「今度は私の番だ!」
ナオキはトライスソードを構えた。
ポケモンがナオキに向かって飛び掛かった瞬間、ナオキはトライスソードを横に振りかざした。
そこから光の塊によって作られた刃のようなものがポケモンに向かって飛んでいった。
「わっ!」
ポケモンは体を振り下ろすような動作をして、その勢いで地面に着地した。
ナオキが繰り出した攻撃は、近くにあった木の上の部分に当たり、その瞬間、そこで物凄い高圧電流のような激しい電撃が発生した。
「な…何て威力なの…。」
「空中にいながらも攻撃を避けられるのは予想外だなぁ…。どうやら、私ももう少し本気を出さなきゃいけないようだね。」
ナオキはトライスソードの姿を変えていた。
タイミングはおそらく、ポケモンが飛び掛かった時だろう。
「あれでもまだ本気ではなかったようですわね。それなら、私も全力でいかせてもらうわ!」
ポケモンは再び体制を整えた。
「マジカルリーフ!」
ポケモンの花束から葉っぱが放たれ、ナオキに向かって飛んでいった。
ナオキはそれをひらりとかわした。
「さっきのムチと比べたらこれくらい避ければ十分だ!」
「そうかしら?」
「!?」
ナオキはふと後ろを向いた。
その瞬間…
ズガガガガガガ!!
「がっ!」
ナオキの背中をマジカルリーフが襲った。
「私の技『マジカルリーフ』は攻撃が必ず当たる技なの。それは回避率をあげようが、命中率を下げようが関係ないわ。」
「『スピードスター』みたいなものか…。」
「あなたの回避も私に負けないくらいのものみたいだけど、この技はかわせないわよ。覚悟なさい!」
ポケモンはマジカルリーフを放った。
すると、ナオキはその場に立ち止まった。
「…?どうゆうわけ?避けられないから勝負を諦めたって事?」
ポケモンがそう言った時…
「いいや、違うよ。」
「…!?」
ナオキはトライスソードを構えた。
マジカルリーフがナオキに襲い掛かる。
その瞬間…
ビシャアアン!!
ナオキがシザークロスのようにトライスソードを振り下ろしたと同時に雷が放たれ、マジカルリーフを全て打ち落とした。
「な!?」
ポケモンはア然とした。
そのポケモンの目の前を打ち落とされたマジカルリーフがひらひらと落ちていった。
「かわしても当たる以上は避けたってしょうがない。けど、それは攻略できないわけじゃない。避けられないなら、別の方法で防げばいいだけの事だ。」
「くっ…。」
ポケモンの頬を汗がつたった。
二人はしばらく立ったまま動かなかった。
二人のいる場所に微かなそよ風が吹く。
「…どうやら、お互い大技を出す時がきたようね。」
「一騎打ちというわけだね…。いいだろう。それで決着をつけるといこうか。」
「望むところですわ!」
二人は同時に体制を構えた。
ポケモンは両手をクロスして、ナオキもトライスソードを握った両手をポケモンと同じような形でクロスさせた。
ポケモンの体全体光が集まっていった。
ナオキの持つトライスソードの刃渡りが強い光を発した。
辺りは静寂に包まれた。
これほどの静けさにならなければ聞こえないくらい小さな音のそよ風が静寂を破る。
そよ風が止んだ。
それと同時に二人は同時に技を繰り出した。
「ソーラービーム!!」
「ライトニング・グランドクロス!!」
ポケモンの両手の花束から太陽のように眩しい極太の光線が放たれた。
ナオキはクロスしていたトライスソードをシザークロスのように振り下ろした。
それと同時にトライスソードから振りかざした形を描くようにクロスを描いた光の塊が電流を帯びて飛んでいった。
バチィィィィィ!!
二人の大技がぶつかりあった。
技を放った後も二人は気を抜いていなかった。
ポケモンは自身が放っているために踏ん張るような様子で技を放ち、ナオキは技に気持ちを伝えるように気合いを出してる様子でいた。
バチバチと音を立て、技はお互いに一歩も譲らなかった。
そこから伝わる。
先に心が折れた方が負けになると…
技の激突は続いた。
その時…
「ぐっ…。」
どちらかに異常が現れたようだ。
それは…ナオキだった。
最初のポケモンの不意打ちとマジカルリーフを受けたのが今になって響いたようだ。
ナオキは何とかそのダメージを押し返していた。
しかし、気力はそれを隠し切れないように、ナオキの技に若干ガタが現れていた。
だが、それに対してポケモンの方もひそかに疲れを見せていた。
技をかわす事はできていたが、それによりかなりの体力を消耗していたようである。
次の瞬間…
ドゴオオオオオン…!!
ぶつかっていた両者の技が大爆発を起こした。
「うわあ!」
「きゃあ!」
二人はその大爆発の勢いで同時に吹っ飛ばされた。
ズザザザザ…
二人は引きずられるように地面にたたき付けられた。
「くっ…お互い互角のようだね…。」
「そ…そのようですわね…。」
二人は踏ん張るように立ち上がりながら言った。
二人の心情は、『もし相手の気力にガタがきてなかったら…』という相手のガタに救われた事への安堵感と不安感がよぎっていた。
二人は体制を立て直した。
「けど、私はまだ負けてませんわよ!」
「それは私も同じ事だ!」
二人は攻撃体制になった。
(私は負けるわけにはいかないのよ…。あの目的を達成するまでは…)
ポケモンは心の中で囁くように言った。
(ここで負けるわけにはいかない…。私には…ポケモンのためにも、そしてこの地方のためにもやらなくちゃならない事があるんだから…)
ナオキは心の中でそう囁きながら、トライスソードを構えた。
二人の間に一陣のそよ風が吹いた。
風の音が止んだ瞬間、二人は同時に飛び掛かった。
ポケモンは毒のトゲのついたムチを振りかざした。
それと同時にナオキもトライスソードを横に振りかざした。
二人の武器が今まさに激突しようとしていた。
その瞬間、二人は同時に言った。
「ギンガ団を潰すために!!!」
その瞬間…
ピタッ…
「え…?」
「…!?」
あと数ミリでぶつかる瞬間、二人は急に攻撃を止めた。
「………。」
二人は呆然とした様子でしばらくの間固まっていた。
森の中は、さっきとは真逆の今までになかったような静寂に包まれていた。