ハクタイの森を出た二人はしばらく歩くと、再び道路に出た。
出口にあった看板を見ると、『ここは205番道路』と表示されていた。
「ハクタイの森はどうやら205番道路の一部みたいだね。」
「ここをわざわざ通り道にしてるなんてどうゆうわけなんだろうな?」
「環境保護のためじゃないの?」
「そうかもな。」
二人は橋を渡り、先へ進んだ。
橋を渡った先に町が見えた。
「ここが新しい舞台みたいだね。」
「だな。早速行ってみようぜ!」
マグマラシは真っ先にその町の方へ走っていった。
「あ、だからちょっと待ってってばー!」
ナオキは慌ててマグマラシの後を追い掛けていった。
そこは少し小さいが、高いビルがあったり、中には古い建物がある町だった。
ナオキは看板を見た。
「ここは『ハクタイシティ』。昔を今につなぐ町。かなり古い歴史があるって事かな。」
「古い建物もあるからまさにそうかもしれねえな。」
マグマラシは辺りを見回しながら言った。
「?」
その時、ナオキはふと何かに気付いた。
どこからか声が聞こえてきたようだ。
「え、本当に…?」
「そうなんだ…。」
ナオキはひそかに耳を傾けた。
「オレのポケモンが誰かにさらわれたんだ…。」
「!?」
ナオキはぴくりと反応した。
話はさらに続いた。
「この間、この町のある建物に入ったら急に変な格好をした奴らが来てオレのポケモンをさらっていきやがったんだ。」
「…ポケモンをさらっていった…?」
ナオキは耳をすませながら呟くように言った。
「どうしたんだ、ナオキ?」
マグマラシが顔を上げてナオキに言った。
「マグマラシ…。さっき耳にしたんだけど…。」
ナオキはマグマラシに耳打ちをするようにさっきの内容を説明した。
「え?ポケモンがさらわれる事件があったって!?」
マグマラシはかなり驚いた様子でナオキに言った。
「さっき私が耳にした情報によれば、この町中にある建物で起きたらしいんだ。」
「その建物ってどこにあるんだ?」
「詳細は言ってなかったんだよね…。でもこの町中にあるのは間違いないみたいだけど。」
二人は辺りを見回した。
「この辺りにはなさそうだね。」
「他をあたってみねえか?」
「そうだね。」
二人はその場を離れ、しばらくハクタイシティ内を散策した。
しばらく歩くと、ナオキは足を止めた。
「?」
「どうしたんだナオキ?」
「これは…?」
ナオキは足を止めた場所の近くにあった建物の方に行った。
その建物は入口に細い木が並んでおり、近くに看板があった。
「『ギンガハクタイビル』ポケモン募集中…何だろう、ここ?」
「ナオキ、もしかしてここなんじゃねえの?」
「…そうかもね。聞き覚えのある名称も含まれてるだけに…。」
ナオキは辺りを見回した。
「よし、誰もいないね。」
そう言ってナオキは体制を整えた。
その瞬間、ナオキの体が閃光のように光り、ナオキはトライス・ライトに変身した。
「よし、早速行こうマグマラシ!」
「おうよ!」
二人は前を向いた。
「たぁー!!」
この一声と共に二人は入口に並んでいた木をそれぞれの攻撃で薙ぎ払った。
二人は中へ突入した。
ハクタイビル内。
「これだけ集まれば幹部やボスも満足なさるだろうな。」
「いやまだだぜ。これぐらいで満足してたら幹部もやる気をなくしたと思って不満になるだろうからな。もっとトレーナーをおびき寄せてポケモンを奪いまくってやろうぜ。」
「そうだな。そうすれば手柄も増える事だしよ。ハッハッハッハ!」
団員達の笑い声が響き渡ったその時…
「侵入者だ!」
室内に団員の声が響き渡る。
「!?」
「何だと!?一体どんな奴なんだ!?」
「1人のコスプレをした男と見た事のないポケモン1匹がいたぞ!」
「コスプレをした男…?まさかまた奴らか!?」
「だが、それはむしろ好都合だ。奴のポケモンはシンオウ地方では見かけない珍しいポケモンなんだからな。奪い取って幹部に報告すれば、俺達はかなりの手柄になるぜ。」
「なら話は早い。奴を倒してそのポケモンを奪い取っちまおうぜ!奴はギンガ団の要注意人物らしいからな。奴を倒して奴のポケモンを手に入れれば俺達は一気に昇格するの間違いなしだ!」
「よし!早速行くぞ!」
団員達は一斉に走っていった。
一方…
「やっぱりギンガ団の仕業だったか!」
「奴ら、あのあと看板を掲げてトレーナー達をおびき寄せてポケモンを誘拐してたんだな!」
「多分ハクタイシティの人達はギンガ団の事をまだよく知らないんだろうね。」
「さっきナオキが言ってたトレーナーのポケモンもここにいるかもしれないぜ。」
「だね。急いで救出に行こう!」
二人はさらに前へと進んでいった。
その時…
「!」
二人は足を止めた。
二人の前には大勢の団員達が立ちはだかっていた。
「そこまでだ。」
「これ以上先には進ませるわけにはいきません。」
「痛い目に合いたくなかったら、そのポケモンをこっちに渡しなさい!」
「!」
ナオキはぴくりと反応した。
「そのポケモンを我々ギンガ団にくれるためにここまで来てくれたんでしょ?」
団員の一人がナオキに言った瞬間…
ドゴオオオオオン!!!
室内にものすごい爆音が響き渡った。
団員達の背後にある壁に大きな攻撃の跡が残っていた。
攻撃の跡からは時折かけらがぱらぱらと落ちる音が聞こえた。
団員達はア然とした様子でたちすくんでいた。
しばらくしてナオキは言った。
「寝言は寝ていいな。貴様らなんかにやるポケモンなんかあるわけないだろ。」
ナオキは威圧を込めた様子で団員達に言った。
「ポケモンはトレーナーの大事な仲間だ。それを貴様らは何だと思っている。私の大事なパートナーに対してもその言い方をされたのはさすがの私も気にくわないね。」
団員達は誰も言い返せない状態だった。
「私達がここに来たのは貴様らにさらわれたポケモン達を助け出すためだ。分からず屋の貴様らにわざわざ説明してやったんだからありがたく思うんだね。」
「くっ…ならば力付くで奪うまで!」
「素直に渡さなかった事を後悔しなさい!」
団員達は一斉にポケモンを繰り出した。
「行くよ、マグマラシ!」
「…ああ!!」
ナオキのマグマラシに対する思いを感じたマグマラシはナオキに大きく頷いた。
二人は『にらみつける』をやるように団員達の方を向いた。
「さすがの奴らもこれだけの数なら手出しできまい!」
そう言って団員のポケモン達は一斉に二人に襲い掛かった。
「今回は前回よりも数が多いみてえだな。」
「明らかにそうみたいだね。今回はコウキくんがいないから、私達も少してこずるかもしれないね。」
しかし、二人の顔に焦りの表情はなかった。
「まあ、コウキくんがいない事を除けば問題はないけどね。」
「だな。」
そう言って二人は団員のポケモンに向かっていった。
とある場所。
「ふぅん…マーズが言ってた事はあながち嘘ではないようね…。」
強い光を発する画面を前に声の主は言った。
画面には団員を蹴散らしている二人の姿があった。
「面白そうね。ここに来るのを楽しみにしてるわ。マーズが言ってた面白い戦いが本当にあるのかこの私が確かめてあげる。せいぜい期待を裏切らない事ね。」
そう呟く声の主の近くではポケモン達の声が聞こえていた。
その声はまさに『助けて』と伝えているような声だった。
その頃…
「な…何だこいつらの強さは…?」
「これだけ大勢でやっても勝てないなんて…。」
団員達はただ呆然としていた。
「ふぅ…ちょっとは肩慣らしになったかな。」
「確かにさすがのオレ達もちょっとてこずっちまったな。」
二人には小さく少ないながらも、多少傷がついていた。
しかし、その傷は誰が見てもかすり傷程度のものだった。
二人は無傷で倒すのが目標だったようだ。
「よし、先を急ごう!」
「そうだな!」
マグマラシはこくりと頷いた。
その時、マグマラシはナオキに言った。
「ナオキ、ナオキはオレの事をどう思ってるんだ?」
ナオキは『なんで急にそれを?』という返答はしなかった。
マグマラシがそれを知りたい理由にひそかに気付いていたからだった。
ナオキは小さく微笑みながらマグマラシに言った。
「君の事はここじゃあ言い表せないけど…言うとするなら…。」
「?」
ナオキは少し考え込んだ後、小さく頷き、マグマラシの方を向いて言った。
「君の事は、ポケモンとトレーナー、友達、仲間を越えた掛け替えのない大切な存在だと思ってるよ。他にもっといい言い方があるかもしれないから断言できないかもしれないけど、少なくともこれだけは言える…。」
「?」
ナオキは一瞬話すのを止めた後、マグマラシに言った。
「君は『私の幸せそのもの』だって事をね。」
マグマラシはしばらく呆然としたような様子でナオキを見ていた。
マグマラシは自分の中で何か暖かいものがあるのを感じた。
それはマグマラシの火によるものではないのはすぐにわかった。
それと共に、マグマラシはもう一つ熱くなっている場所があるのを感じた。
それを感じた時、マグマラシの頬を何かがつたった。
ナオキはマグマラシに手を出した。
ナオキはマグマラシの涙を優しく拭った。
マグマラシはナオキをしばらく何も言わず見つめていた。
マグマラシがこう思ったのは、今の事が『あの時』と同じように感じたからなのかもしれない…
ナオキは小さく微笑みながらこくりと頷いた。
マグマラシは涙を浮かべた様子でニコッとした顔をすると、返すようにこくりと頷いた。
「よし、それじゃああらためて行こう、マグマラシ!」
「おう!行くぜ!!」
マグマラシは今まで以上のやる気を持った声で言った。
二人は道のある方を向き、息が合うように同時に走っていった。
出口にあった看板を見ると、『ここは205番道路』と表示されていた。
「ハクタイの森はどうやら205番道路の一部みたいだね。」
「ここをわざわざ通り道にしてるなんてどうゆうわけなんだろうな?」
「環境保護のためじゃないの?」
「そうかもな。」
二人は橋を渡り、先へ進んだ。
橋を渡った先に町が見えた。
「ここが新しい舞台みたいだね。」
「だな。早速行ってみようぜ!」
マグマラシは真っ先にその町の方へ走っていった。
「あ、だからちょっと待ってってばー!」
ナオキは慌ててマグマラシの後を追い掛けていった。
そこは少し小さいが、高いビルがあったり、中には古い建物がある町だった。
ナオキは看板を見た。
「ここは『ハクタイシティ』。昔を今につなぐ町。かなり古い歴史があるって事かな。」
「古い建物もあるからまさにそうかもしれねえな。」
マグマラシは辺りを見回しながら言った。
「?」
その時、ナオキはふと何かに気付いた。
どこからか声が聞こえてきたようだ。
「え、本当に…?」
「そうなんだ…。」
ナオキはひそかに耳を傾けた。
「オレのポケモンが誰かにさらわれたんだ…。」
「!?」
ナオキはぴくりと反応した。
話はさらに続いた。
「この間、この町のある建物に入ったら急に変な格好をした奴らが来てオレのポケモンをさらっていきやがったんだ。」
「…ポケモンをさらっていった…?」
ナオキは耳をすませながら呟くように言った。
「どうしたんだ、ナオキ?」
マグマラシが顔を上げてナオキに言った。
「マグマラシ…。さっき耳にしたんだけど…。」
ナオキはマグマラシに耳打ちをするようにさっきの内容を説明した。
「え?ポケモンがさらわれる事件があったって!?」
マグマラシはかなり驚いた様子でナオキに言った。
「さっき私が耳にした情報によれば、この町中にある建物で起きたらしいんだ。」
「その建物ってどこにあるんだ?」
「詳細は言ってなかったんだよね…。でもこの町中にあるのは間違いないみたいだけど。」
二人は辺りを見回した。
「この辺りにはなさそうだね。」
「他をあたってみねえか?」
「そうだね。」
二人はその場を離れ、しばらくハクタイシティ内を散策した。
しばらく歩くと、ナオキは足を止めた。
「?」
「どうしたんだナオキ?」
「これは…?」
ナオキは足を止めた場所の近くにあった建物の方に行った。
その建物は入口に細い木が並んでおり、近くに看板があった。
「『ギンガハクタイビル』ポケモン募集中…何だろう、ここ?」
「ナオキ、もしかしてここなんじゃねえの?」
「…そうかもね。聞き覚えのある名称も含まれてるだけに…。」
ナオキは辺りを見回した。
「よし、誰もいないね。」
そう言ってナオキは体制を整えた。
その瞬間、ナオキの体が閃光のように光り、ナオキはトライス・ライトに変身した。
「よし、早速行こうマグマラシ!」
「おうよ!」
二人は前を向いた。
「たぁー!!」
この一声と共に二人は入口に並んでいた木をそれぞれの攻撃で薙ぎ払った。
二人は中へ突入した。
ハクタイビル内。
「これだけ集まれば幹部やボスも満足なさるだろうな。」
「いやまだだぜ。これぐらいで満足してたら幹部もやる気をなくしたと思って不満になるだろうからな。もっとトレーナーをおびき寄せてポケモンを奪いまくってやろうぜ。」
「そうだな。そうすれば手柄も増える事だしよ。ハッハッハッハ!」
団員達の笑い声が響き渡ったその時…
「侵入者だ!」
室内に団員の声が響き渡る。
「!?」
「何だと!?一体どんな奴なんだ!?」
「1人のコスプレをした男と見た事のないポケモン1匹がいたぞ!」
「コスプレをした男…?まさかまた奴らか!?」
「だが、それはむしろ好都合だ。奴のポケモンはシンオウ地方では見かけない珍しいポケモンなんだからな。奪い取って幹部に報告すれば、俺達はかなりの手柄になるぜ。」
「なら話は早い。奴を倒してそのポケモンを奪い取っちまおうぜ!奴はギンガ団の要注意人物らしいからな。奴を倒して奴のポケモンを手に入れれば俺達は一気に昇格するの間違いなしだ!」
「よし!早速行くぞ!」
団員達は一斉に走っていった。
一方…
「やっぱりギンガ団の仕業だったか!」
「奴ら、あのあと看板を掲げてトレーナー達をおびき寄せてポケモンを誘拐してたんだな!」
「多分ハクタイシティの人達はギンガ団の事をまだよく知らないんだろうね。」
「さっきナオキが言ってたトレーナーのポケモンもここにいるかもしれないぜ。」
「だね。急いで救出に行こう!」
二人はさらに前へと進んでいった。
その時…
「!」
二人は足を止めた。
二人の前には大勢の団員達が立ちはだかっていた。
「そこまでだ。」
「これ以上先には進ませるわけにはいきません。」
「痛い目に合いたくなかったら、そのポケモンをこっちに渡しなさい!」
「!」
ナオキはぴくりと反応した。
「そのポケモンを我々ギンガ団にくれるためにここまで来てくれたんでしょ?」
団員の一人がナオキに言った瞬間…
ドゴオオオオオン!!!
室内にものすごい爆音が響き渡った。
団員達の背後にある壁に大きな攻撃の跡が残っていた。
攻撃の跡からは時折かけらがぱらぱらと落ちる音が聞こえた。
団員達はア然とした様子でたちすくんでいた。
しばらくしてナオキは言った。
「寝言は寝ていいな。貴様らなんかにやるポケモンなんかあるわけないだろ。」
ナオキは威圧を込めた様子で団員達に言った。
「ポケモンはトレーナーの大事な仲間だ。それを貴様らは何だと思っている。私の大事なパートナーに対してもその言い方をされたのはさすがの私も気にくわないね。」
団員達は誰も言い返せない状態だった。
「私達がここに来たのは貴様らにさらわれたポケモン達を助け出すためだ。分からず屋の貴様らにわざわざ説明してやったんだからありがたく思うんだね。」
「くっ…ならば力付くで奪うまで!」
「素直に渡さなかった事を後悔しなさい!」
団員達は一斉にポケモンを繰り出した。
「行くよ、マグマラシ!」
「…ああ!!」
ナオキのマグマラシに対する思いを感じたマグマラシはナオキに大きく頷いた。
二人は『にらみつける』をやるように団員達の方を向いた。
「さすがの奴らもこれだけの数なら手出しできまい!」
そう言って団員のポケモン達は一斉に二人に襲い掛かった。
「今回は前回よりも数が多いみてえだな。」
「明らかにそうみたいだね。今回はコウキくんがいないから、私達も少してこずるかもしれないね。」
しかし、二人の顔に焦りの表情はなかった。
「まあ、コウキくんがいない事を除けば問題はないけどね。」
「だな。」
そう言って二人は団員のポケモンに向かっていった。
とある場所。
「ふぅん…マーズが言ってた事はあながち嘘ではないようね…。」
強い光を発する画面を前に声の主は言った。
画面には団員を蹴散らしている二人の姿があった。
「面白そうね。ここに来るのを楽しみにしてるわ。マーズが言ってた面白い戦いが本当にあるのかこの私が確かめてあげる。せいぜい期待を裏切らない事ね。」
そう呟く声の主の近くではポケモン達の声が聞こえていた。
その声はまさに『助けて』と伝えているような声だった。
その頃…
「な…何だこいつらの強さは…?」
「これだけ大勢でやっても勝てないなんて…。」
団員達はただ呆然としていた。
「ふぅ…ちょっとは肩慣らしになったかな。」
「確かにさすがのオレ達もちょっとてこずっちまったな。」
二人には小さく少ないながらも、多少傷がついていた。
しかし、その傷は誰が見てもかすり傷程度のものだった。
二人は無傷で倒すのが目標だったようだ。
「よし、先を急ごう!」
「そうだな!」
マグマラシはこくりと頷いた。
その時、マグマラシはナオキに言った。
「ナオキ、ナオキはオレの事をどう思ってるんだ?」
ナオキは『なんで急にそれを?』という返答はしなかった。
マグマラシがそれを知りたい理由にひそかに気付いていたからだった。
ナオキは小さく微笑みながらマグマラシに言った。
「君の事はここじゃあ言い表せないけど…言うとするなら…。」
「?」
ナオキは少し考え込んだ後、小さく頷き、マグマラシの方を向いて言った。
「君の事は、ポケモンとトレーナー、友達、仲間を越えた掛け替えのない大切な存在だと思ってるよ。他にもっといい言い方があるかもしれないから断言できないかもしれないけど、少なくともこれだけは言える…。」
「?」
ナオキは一瞬話すのを止めた後、マグマラシに言った。
「君は『私の幸せそのもの』だって事をね。」
マグマラシはしばらく呆然としたような様子でナオキを見ていた。
マグマラシは自分の中で何か暖かいものがあるのを感じた。
それはマグマラシの火によるものではないのはすぐにわかった。
それと共に、マグマラシはもう一つ熱くなっている場所があるのを感じた。
それを感じた時、マグマラシの頬を何かがつたった。
ナオキはマグマラシに手を出した。
ナオキはマグマラシの涙を優しく拭った。
マグマラシはナオキをしばらく何も言わず見つめていた。
マグマラシがこう思ったのは、今の事が『あの時』と同じように感じたからなのかもしれない…
ナオキは小さく微笑みながらこくりと頷いた。
マグマラシは涙を浮かべた様子でニコッとした顔をすると、返すようにこくりと頷いた。
「よし、それじゃああらためて行こう、マグマラシ!」
「おう!行くぜ!!」
マグマラシは今まで以上のやる気を持った声で言った。
二人は道のある方を向き、息が合うように同時に走っていった。