湿った岩場B1

二人は湿気に包まれた中を歩いていた。

「ボクナオキに着いていくよ!」

「OK。それじゃあはぐれないようにお互い気をつけようね!」

「うん!」

二人は行動を続けた。

「あ!」

ナオキは何かに気付いたようだった。

「リオル、気をつけて!ポケモンがいるよ。」

ナオキの見た先にアノプスの姿があった。

「本当だ!こっちに向かってきてる。」

「どうやら早速バトルのようだね。」

ナオキは体制を整えた。

「いくよ、リオル!」

「うん!」

二人はアノプスに向かっていった。

「アノプスは確か岩タイプだから私の技は効かないか…。それなら…」

ナオキは通常攻撃をした。

「ボクもいくよ!でんこうせっか!」

リオルはアノプスに技をぶつけた。

アノプスはまだ倒れなかった。

アノプスは反撃をした。

「ぐっ!」

「ナオキ!」

アノプスの攻撃対象はナオキだった。

「これぐらい大丈夫だよ。さっき拾ったこれをくらえ!」

ナオキは石を投げ付けた。

石はアノプスに命中した。

「今だよリオル!」

「OK!ええーい!」

リオルは通常攻撃を放った。

アノプスを倒した!

「やったー!」

「見事だよリオル。先に進もう!」

「うん!」


二人はさらに奥へ進んでいった。

次はリリーラが襲ってきた。

「リリーラは大丈夫かな?やってみよう。」

ナオキは電気ショックを放った。

効いたようだが、効果はいまひとつのようだった。

「いまひとつか…。でも一応くらう事はくらうみたいだな。」

ナオキがそう言った時、リオルが後に続いた。

「ボクもいくよ!でんこうせっか!」

リオルは目にも留まらぬ早さでリリーラに飛び掛かった。

リリーラを倒した!

ナオキとリオルはLv.6に上がった!

「やった!レベルアップだよ!」

リオルは新しくカウンターを覚えた。

二人はさらに進んでいった。



湿った岩場B5

ここに来るまでにも二人は色んな物を拾った。

オレンの実やモモンの実、グミやりんごなども拾った。

「なぜにりんごだけは普通なのかな…?」

そう呟きながら二人はさらに進んでいった。


今度はリーシャンが現れた。

「くらえ!電気ショック!」

ナオキはリーシャンに技を放った。

リーシャンはまだ倒れなかった。

リーシャンがまきつくをしてきた。

「ぐっ!」

ナオキはリーシャンに巻き付かれ行動できなくなった。

「ナオキ!」

リオルはナオキのもとに駆け寄った。

「ボクが応戦するよ!かみつく!」

リオルはリーシャンに噛み付いた。

悪タイプの技でリーシャンには効果ばつぐんだった。

リーシャンを倒した!

二人はLv.7に上がった!

「やったあ!またレベルが上がったよ!」


ナオキはまきつくから解放された。

「ふぅ…ありがとうリオル。相手の弱点をついた見事な攻撃だったよ。」

「どういたしまして!それじゃあ先に進もう、ナオキ!」

「OK!」

そう言って二人は奥に進んでいった。



湿った岩場B6

そこでもまた色んな物を拾った。

その中にはポケも含まれていた。


進んでいくと、カラナクシがたくさん襲ってきた。

「こいつは確か水タイプのはず。よし、リオル、ここは私にまかせて!」

「OK!よろしくね。」

「電気ショック!」

ナオキは向かってくるカラナクシを次々と倒していった。

カラナクシは電気ショック一発で倒れた。

「すごーい!あれだけたくさんいたのにあっという間に倒しちゃったよ!やっぱりナオキはすごいや!」

「いや、今回はたまたま得意なタイプがいたからだよ。君だってその気になれば私と同じように…いやそれ以上になれるよ。」


二人はさらに奥へ進んだ。


湿った岩場B7

二人の見た先に何か光る物があった。

「あっ!あれは!」

リオルがこう言うと、二人は真っ先に光る物がある方へ向かっていった。

そこには丸い宝石みたいな物があった。

「これがきっとバネブーの真珠だよ!早く持って帰ろう!」

「OK!」

ナオキは真珠を拾った。

「よし、それじゃあ戻ろう。」

「うん!」







ここはギルド本部。

バネブーがそこに来ていた。

ナオキは真珠をバネブーに渡した。

「あ、ありがとうございます!」

バネブーはかなりハイテンションな様子で言った。

よっぽど大切な真珠だったという事がわかる様子だった。

「ワタシ、この頭の上の真珠がなかったせいで…ここ最近もう落ち着かなくて…そこら中ピョンピョンはねまくり!」

「それって特徴的に考えれば普通の事なんじゃないかな…?」

ナオキはツッコミを入れるように言った。

バネブーにとって跳ねる事は心臓を動かす事に相当するそうである。

そうである以上、バネブーが跳ねる事は普通の事と言っても過言ではない。

「おかげでもうアザだらけでしたよ…。」

「どんな跳ねまくりだったのさ!?」

ナオキは、ゆっ○いみたいにツッコミを入れた。

バネブーにとって真珠をなくす事は発狂する事に相当するようである。

「そりゃあ見つけてほしいと思うわな…。」

ナオキはバネブーの気持ちが何となくわかった気がした。

「でも、そんな心配も今日からなくなります。本当にありがとうございました!」

バネブーは二人にいろいろと与えた。

タウリン、リゾチウム、ブロムヘキシン、どれも高級な物ばかりである。

そしてバネブーは二人にポケもあげた。

与えられたポケを見てリオルは仰天した。

「わわっ!2000ポケ?こ…こんな大金もらっちゃってもいいの?」

「ただでさえすごい道具をもらってるのに、ここまでしてくれるんですか?」

ナオキはやった内容を考えるとかなり気まずいような感じがした。

「どうぞどうぞ!真珠に比べたら安いもんですよ。では。」

ダ○ョウ倶楽部みたいな言い方をした後、バネブーは気分よくその場を後にした。

あの様子からしてバネブーはかなりのセレブで、命の次に真珠を大事にしている事がわかる。


「ナオキ!ボク達いきなり大金持ちだよ!」

リオルは瞳をキラキラさせた様子で言った。

「すごいね…。ただ落とし物を拾っただけなのにここまでしてくれるなんてね…。」

ナオキはいきなりこんな成り上がりになっていいのかな、とひそかに思っていた。

「オマエ達、よくやったな♪」

ペラップが二人に話しかけてきた。

「ペラップさん。」

ナオキはペラップの方を向いた。

するとペラップは言った。

「でも、お金は預かっておこう。」

「え!?」

二人は息が合うように言った。

ペラップはバネブーが出したポケを集めた。

「ほとんどは親方様の取り分♪オマエ達は…このぐらいかな♪」

そう言ってペラップはナオキにポケを渡した。

「ええ~っ!?200ポケしかもらえないの?」

リオルはあまりのショックに開いた口が塞がらなかった。

「1割だけってか…。本当に交番に落とし物を届けたみたいだね…。」

ナオキはリオルよりはそんなにショックを受けている様子ではなかった。

それでも心の中ではひそかにショックを受けているのは間違いないだろう。

「初任給の時だけは高めってパターンがあるけど…ここじゃあそうもいかないみたいだね。」

「ひどいよ~!」

リオルは少し涙声になった様子で言った。

「これがギルドのしきたりなんだよ。ガマンしな♪」

「うう…。」

リオルはかなりしょんぼりしていた。







それからしばらく経った。

チリーン…チリーン…

ギルド内にドゴームの声とは対極の清々しい音が鳴った。

「みなさーん!お待たせ致しましたー♪食事の用意ができました♪晩御飯の時間ですよー♪」

「わぁ――――――!!」

ギルド内に歓喜の声が響き渡った。

その中にはもちろんナオキとリオルも含まれている。

「晩御飯だよ。行こう、リオル。」

「うん!」

二人は息が合うように走っていった。



ギルド内にしばらく同じ音が響き渡っていた。

ガツガツムシャムシャ!!

ガツガツムシャムシャ!!

ガツガツムシャムシャ!!

ギルドのメンバー達は何者かに取り付かれたような勢いでりんごや木の実に噛り付いている。

一応全員正気である。

その中にはナオキとリオルも含まれていた。



しばらくしてようやく音が終息した。

「ごちそうさまー!」

「すごくおいしかったなあ!」

「お腹がふくれたら眠くなってきたぜ…。」

「じゃあみんな寝るか。」

「おやすみー!」





ここはナオキとリオルの部屋。

二人は静寂の中、横になっていた。

「ねぇ、ナオキ…。」

「何、リオル?」

「今日は色々あって忙しかったね。でも、初めての仕事がうまくいってよかったよ。」

「本当だね。私も記憶はないけど、久しぶりに色々な事をした気がするよ。」

「プクリンのところにお金ほとんど持ってかれちゃったのは悔しかったけど…でもこれも修業のうちだから仕方ないし…。」

「わかってるね。私もそう思ってるよ。」

「うん。それに何より…バネブーに感謝されたのがボクすごく嬉しかったよ。」

「そうだね。バネブーから色々もらったけど、私もそれよりもバネブーからの感謝の方が一番嬉しいと思ってるよ。本当の宝物っていうのは目には見えない物なのかもしれないね。」

ナオキがそう言った後、リオルはあくびをした。

「ふぁぁぁ…。眠くなってきちゃった。ボクもう寝るよ。また明日も頑張ろうね。」

「そうだね。おやすみリオル。また明日ね。」

「うん、おやすみナオキ。」

リオルがそれを言ったのを最後に部屋は静寂に包まれた。

しばらくして静寂に包まれた部屋の中から二人の小さな声が聞こえた。

それは初めての仕事の達成感のこもった二人の寝息の音だった。

こうして今日もギルドの夜は更けていった。