能登半島地震で被災された方におかれましてはお見舞い申し上げます。
昔お世話になった土地もありましてささやかながら寄付を申し出たいと思います。
私は通常自分の住む土地の治水、保全対策を重視しておりまして住民税は地元に納めているのですが
今回ばかりはふるさと納税を返礼品辞退で行いたいと思います。
今年は新NISA元年となりまして
日経平均株価は35000円を突破して一時36000円にタッチしました。
(乗る時よりは降り時が難しいのですが)
ホールドされている方はひとまずおめでとうございます。
金融市場の成長と共に個人の(収入ー支出)の内訳は
実質金利(例えば十年債金利から十年期待インフレ率を引いたもの)を判断材料に
投資:貯蓄:消費の分配の内の投資の比率が上がってきたものと思われます。
もっともピケティ(二十一世紀の資本)によれば
投資収益率は絶えず実質経済成長率を上回って来たとのことで
人類の繁栄、投資人口の増加というよりは単に格差が進んだことの証左かもしれません。
資本主義社会がどういう社会か、
選択の自由のありがたみを感じつつそれなりに怖さも実感しつつあります。
出来高データのある日本株で熱力学を見てやろうと去年から始めまして
曲がりなりにもカルノーサイクルまで来ました。
マイナスの比熱比γのひとつ上流 γ = Cp/Cv の関係式から
いずれかがマイナスになるのであろうとは思ったのですが
定積比熱CvCpに相当する定出来高比熱、定圧比熱CpCvに相当する定株価比熱も出してはみましたが
いずれもプラスにもマイナスにも振れましてなんとも信用できないといいますか心もとない。
とにかく仮の気体定数R'が何桁も動いてばらついていましてもうちょっとなんとかしたかったのです。
まずは流れのおさらいから
株価 × 出来高/年 = 売買高(売上高)/年 =R'T
と置きました。この時、売買高/年の平方根比の分散を温度Tとしました。
気体分子運動論におけるエネルギーの平方根が分子の運動量mvに比例するということで
速度の分散に相当するであろうものを温度としました。
※前回は180社についてデータをまとめましたが
可能な限り長い時間軸を取りたく今回は1969年から続いている156社に絞りました。
サンプル数は大きいほど統計的に信頼性があがりますのでトレードオフの関係、
痛し痒しの点はあるのですが、また老舗の集まりということで
ひょっとしたら財務に強い、内部留保が厚い、などの共通した特徴があるのかもしれませんが
結果としては大勢に影響ありませんでした。
仮の気体定数R’の時系列変化は以下の様になりました。
灰色プロットは日本のマネーサプライの2000年比(左縦軸)
1次関数近似をすると右肩上がりの直線が得られます。
この1次関数はマネーサプライによる因子、即ちn因子に関わるものと思われます。
熱力学にはモル比熱(1モルあたりの熱容量)がでてきますが
当方では(将来?)マネーサプライ比熱を導入するかもしれません。
3つのこぶが突出しています。
これらはいわゆるバブルと言われるものですが
それぞれに原因(動機といいますか)はまちまちでありまして
周期性もないのでフーリエ解析も通用しません。
イレギュラーの到来はこれ以上どうしようもなく
逆転の発想でイレギュラー検出のひとつの手段としてやろう、と。
一次関数からの逸脱を割合数値として上下動に色付けしたのがこちらです
ピンクで買って緑が強くなったら手仕舞いするシグナルとなります。
私の手法においては昨今のバブルのシグナルはまだ出ていないことになります。
とりあえず春闘、賃上げの様子見のフェーズかと。
その結果により日銀がどう動くのか動かないのか・・そこまでは現状維持(ホールド)でよさげ?
日銀に大きな動きがなければその後にバブルシグナル来るかも?
日銀が利上げ方向に動けば度合いにより一旦調整入るかも? ←マネーサプライに影響が出ます
米国にショックが来たり?
日銀に引締め気配感じられず格付け会社から格下げきたら爆下げもあるかも?
もっとも私の見解に反対の立場の方(異論、反論)は大歓迎です。
株をやったことがある方ならわかると思いますが
売り手と買い手、相反する双方が存在しないと売買は成立しないのです。
んで。
元々が乗算過程の系(システム)としていましたので
一次関数の切片も0の1975年を基準として以降は先の一次関数を仮の気体定数R’として簡略化します。
一次係数がnに属する因子(仮にマネーサプライ因子とする)となります。
あらためてpVグラフ、TSグラフに相当するグラフを描きまして(割愛)
縦横にぶつかる2点から以下の条件を満たすものをピックアップしました。
・定出来高条件
・定株価条件
・等温条件
・断熱条件
このうち等温条件からエントロピー変化ΔSを算出できます。
直接投入熱量(資金)分から算出したΔS=dQ/dT dQ/Tと
等温過程において導かれる関係式W=R'Tln(VB/VA)と -dW=dQから算出したΔS2
2通り出してみましてバラツキはあるものの同じものを見ているようだ、と。
(一次関数近似のR'が当方の現状においてはシステマティックであろうとする根拠となります。)
どちらがより正しいとは言えないので当面は平均をとります。
積算してSを算出し途中点のないところは点間を均等配分したものを仮のエントロピー値として埋めましたが
残念ながら2018年以降の点で条件を満たすところがありませんでした。
一応これで状態量 p, V, T, S が揃ったことになります。
いざ本丸
1975年ー2018年につきまして
いよいよ内部エネルギーU, エンタルピーH≡U+pV,
ヘルムホルツの自由エネルギーF≡U-TS, ギブスの自由エネルギーG≡U+pV-TS
をまとめるに至りました。
※エンタルピーHはエントロピーSとは別物です。
んで。
Cv=(dU/dT)vとCp=(dH/dT)pから
V(平均出来高/年)とp(平均株価)の変動率1%未満の条件を満たす
CvとCpの数値を算出しました。
見たかったのは比熱比γ=Cp/Cv をマイナスにする要因だったのですが
R'のこぶを無視したバージョンでもやっぱり
Cp>0かつCv<0とCp<0かつCv>0の両方があるようだ、と。
□で囲った領域が相互の符号が異なる、比熱比γがマイナスになる所です。
ほんとうか? まだ怪しい。。
負の比熱とはなんぞや?
ここはまだ考え中なのですがおそらく負の分子量の気体に相当する存在、
“売り玉建て”が影響しているのではないかと憶測しています。
例えば“買い玉(+3)”と“売り玉(-1)”を同時に建てた時、
正味は“買い玉(+2)”なのですが市場に投入される資金は(+4)玉相当
差分の (+2)が突然消滅する時比熱に異常が現れるのでは?
例えば定積(定出来高)過程において
外から熱量(資金)が投入されて内部エネルギーが(温度も)上がるところ
売り玉が解消決済されて上がる分以上の内部エネルギーが消滅したら
条件によっては外から熱量(資金)が投入されるにも拘らず温度が下がる、Cv<0が起こりうるのでは?
例えば定圧(定株価)過程において
外から内に仕事をされたら収縮して内部エネルギーが上がるところ
売り玉が解消決済されて上がる分以上の内部エネルギーが消滅したら
更に外部から熱量(資金)が投入されるにも拘らず温度が下がる、Cp<0が起こりうるのでは?
取りうる状態の話ならそれこそエントロピーを以て議論されるべきで
この辺りはまだ考えを煮詰める必要があります。
裏付けるデータもまだまだ足りません。
エンタルピーHを使って定圧比熱Cpを出すところまでやりましたが
ヘルムホルツやギブスをどこで使うのか... そして僕は途方に暮れる。。
多分、多分ですけどヘルムホルツとギブスの使い処は二相平衡なんですよ。
タンス貯金が市場に投入され.. 回収されてまたタンスに戻る様を記述する時。
タンスと市場の界面圧力平衡... 相転移現象..
一回微分や二回微分にとびを見い出せるか否か 今あるデータでは粗すぎて..
R'のこぶの処理の仕方にもまだ課題を抱えています。
ここができれば高安先生のステージに立てるかも.. 既に30年の周回遅れかあ。
より詳細に月足データからまた始めるか? うへえ
もしくは商品先物のジャンルに水平展開して(国境を越えた)世界実体の動向を見るか?
まだちょっと思案中