攻めるか守るか
遂にサッカー日本代表が現地南アフリカ入りした。
直前の強化試合は全て惨敗という、本番を見据えてかなり心配であるが、
技術的にどうこうの話ではなく、(実際に世界的レベルからすると
日本のレベルは低いが)結局最後に勝敗を決めるのはメンタルであり、
各々に課せられた戦術・役割をどんな状況にあってもその負荷に耐え、
最後までやり通せるかではないだろうか。
スポーツの世界では、勝敗が結果であり、全てという面もある。
選手本人も、観戦する我々も「勝つ」試合を見たいし、
そうであって欲しいと願う。
しかし、それだけが全てだろうか?
例えば同じ勝負の試合であっても、プロとアマの試合であれば
プロが勝って当然だと選手も観客も思うだろうし、結果としてプロが大勝して、
それが実際に面白かったと思えるのか、勝ったことで得るものはあったのか、
勝ったプロの選手をどう評価するだろうか。。。
そんな試合を見ても楽しいとも感動もしないだろうな。
自分もずっとスポーツをしてきたのである程度選手の気持ちがどういうものか
分かっているつもりだが、相手が強豪であればやはり怖いし、最初から諦めという
弱い気持ちになる時もあった。当然、そんな気持ちで臨めば結果は惨敗する。
でも、どうにか少ないチャンスをものにしてでも、どんなに守る時間が多くなっても
緻密な戦術を練り、各々がその役割を全うし、強い気持ちで臨むことができたら
勝つことが出来なかったとしても、引き分けたかも知れないし、僅差で負けたかもしれない。
この負けは、選手であれば当然悔しさもあるけれど、100%の力を出し切った結果は
実に清々しいものである。
そして観ている我々も、選手が大きな負荷に耐え、自分の役割を必死にやり遂げる為に
戦った結果負けてしまっても、賞賛の拍手を送るだろうし、試合そのものが面白いと
感じることだろう。
言葉では簡単でも、実際は確かに難しいことだらけだが、
「攻めたい」と考え行動する人と、「守り」を固め、
とりあえず無難に過ごすことを考えている人がいる。
高い負荷を背負って、それをやり抜く為に日々強い気持ちで頑張る人は、
すぐに結果がでなくても、必ずいつかその結果はついてくる。
攻めることを放棄し、守ることに執着してしまう人は、
結果は周りから見て評価されない結果となり、本人自身の成長もなくなる。
組織においては攻めること、守ること、バランスやタイミングも大事であはあるが、
個人の場合は、是非高い負荷から逃げずに攻める姿勢で取り組むような
人間になって欲しいと思う。(ってうちの社員には特に思う)
結果が全てではない。そのプロセスと気持ちと覚悟は伝わるものだし、
そういう人へは必ずいろんな手が差し伸べられるはず。
そうやって経験を積むことで、結果は後からついてくるもの。
今一度、自分自身もその気持ち、覚悟で取り組んでいるかを
見直すこととしよう。