緩く呼吸を繰り返す
確かに生きていると
囁く鼓動の裏を
僕らは覗き見る
覚えている温度が
生温く湿った息で乾く
空の器は何時だって
正しく虚ろなまま
その意味を奪うために
僕はここにいるのに
いずれ、いずれと
先延ばしにした迷子の
その手を引いて歩く
僕らは、どこに向かって歩けばいい?
柔く押された胸が
酷く痛んで悲しくなる
此処に居る事も
今痛みで死にそうな心も
全部まっさらにして
いっそなかった事にして
それでいい。それでいいと囁く
丸く尖った針は
いつだって僕に差し出されていた
そんなことは分かっているのに
鼓動がその身体を動かす
吐き出した息が乾く
喉に張り付いた毒を
全部まとめて呑み込んで
正しく僕が生きたと
虚しさを抱えた孤独を
その標に突き刺して
嗚呼、何処へも行けないと
歩くしかない呼吸を
僕は繰り返して泣いた