目蓋を閉じる

左右で映し出す

鏡の法則を指で弾いて

『正しさ』を並べて語る


滑稽だなんて笑って

知らぬ存ぜぬを貫く

その割に鋭い視線で

笑えない程の痛みを


孕んでいるだなんて

何処かへ散らした

熱の様だなんて

ふざけていないで

指先一つで導いて


紅色を舐めて

広げた金色をなぞる

辿る血の痕も

淡く溶けてしまって


そんな風に笑って

あの人を忘れてしまって

あぁ、『正しさ』なんて


何一つ正しくないじゃないか!