君の背中を見ている

僕の瞳に映るのは

何時だって哀しい事だ


まるで離れていく様に

その手を離す様に

笑えなくなるんだと

笑いながら零す

感情なんて失くして

いっそ全てを壊せば

許される様な気がしたんだ

どれだけの痛みを堪えて

この胸を掻き毟ったって


何一つ変わらないと

その口が嘯くのを

ただ静かに見つめた

そうだろうね、

君は何一つ変わらないさ

僕が握りしめた

この掌から擦り抜けたのは

いつも僕の心だけだ


優しい言葉の数だけ

僕は哀しい言葉を知っている

幸せの数だけの

痛みを知っている


そういう事なんだ


それほどまでに残酷で

柔らかな温度に滲んだ

約束は痛い程苦しくて

触れた小指の感覚分

僕は涙を枯らしていった


君の背中が遠ざかる

そんな夢の端で

手を伸ばして