悲しい言葉だけを

並べ落ちる瞳の影を

踏み締め感じた

そこに在った筈の時間を

僕はきっと忘れてしまった


どれだけの憂いを呑み込めば

僕は前に進めるだろうか

その胸に抱えた淀みも

つっかえたままの感情も

きっと綺麗じゃない事も

一つとして取りこぼさないで


意味もないままに開いた

口の奥に覗いたモノを

目を逸らさずにいられたら

塞いだまま知らないと

そう言える幸せに

僕は不幸を覗き見たから

どれこれそれと並べて

選んだ事を誰も知らないさ


悲しみに満ちている

その瞳から零れた雫に

跳ね返り飛び越えた空が

花束を巻き上げて溶ける

その先の事なんて

知らない癖にさ


幸せに散っていった

不幸せな感情を

僕らは悲しみと呼んで

そしてその感情を知る事を

僕らはまた、幸せと呼ぶんだろう