引き出す言葉に

ありふれた愛を


戸惑いに膨らんだ

その胸の内を

小さな灯で照らして

笑いながら手を振る

待ちぼうけされた

冬の空の下で

真っ赤な頬を思い出した


冷えた指先の

本音を忘れてしまって

温もりを足がかりにして

分かりやすい思いを

少しの言葉にかえたんだ


鈍くなった思いの丈は

誰にも分からないだろう?

合わせた掌の温度も

ささくれた爪先の形も

思い詰めた心の内も

何一つ言葉に出来ない

僕の口先だって同じさ


そんな僕らの愛を

誰にも見られない様に

それでも伝えたい思いを


僕は、きっと歌うのさ