顔を覆い隠して

次の駅まで歩く

淀んだ空は霞んでいく

越えていく夢の様だ。


少し、疲れて

一つ欠伸を零す

何も無いのは

何時もの事だとして


溢れた声を垂れ流す

滴の様に垂れる頭に

君の姿を描いた

そんなキャンバスには

もう誰の姿も無いのに


気付けば通り過ぎて

僕を置いていく電車に

僕は手を振って

追いかけるように進む

隠れてしまったのは

どちらだったのか。


思い出せない事ばかり

君の声の様に曖昧に

それでも微かに望んだ

高鳴る胸の事だって


淀んだ愛が晴れていく

消えていってしまっても

確かに胸に残るのは

何時だってどれだって

忘れてしまった事だ。


電車はボロボロに煤けて

軋んだ床を転がしていく

弾ませたのは

一体誰だったのか


あの丘を越えたなら

愛を語るその声を

思い出せる日が

来ればいいと

朧気に揺らめいた

誰かの今日を願った。