巡り巡る時間に

立ち竦む余裕すらなく

頬を掠める熱は

痛みを孕んだまま

腹の奥底に沈む


鉛の様な空

深く淀んだままの

堕ちては嗤わない空に

雨が漸く歪めた様で

泥の様に泣いている

踏み躙る様が似合っていて


硝煙は解けていく

紡いだはずの言葉は

何時しか遠くに在ること、

色の飽和した世界は

何時だって夢物語だ


時間は緩やかに巡る

同じ様なシチュエーションで

同じ様に銃口を向ける

同じ様な顔の群れに

どうしたって霞んだ目を

閉ざす事なんて出来やしないんだ


その指先を殺して

駆けだす翼すらも

撃ち落としてしまえば

繰り返した筈の世界は

終わるのだろうか、


最早誰が悪いかも

分かりやしないのに。