飲み干した嘘

指先で撫ぜる赤

どうしたって僕は

悲しいと声をあげて


繰り返した

言葉は変わらない

反響する

愛おしい音を

僕は抱きしめて

溶け出したって

返せやしないから


僕が泣いたって

僕は笑ったって

僕は生きたって

僕が死んだって

何一つ変わらない


息を殺したって

足を止めたって

手を伸ばしたって

口を閉ざしたって

何一つ言い出せない


そうなんだって

言える筈なくて

嘘を愛するには

知りすぎてしまって


嗚呼、それでいいんだろう?

たったそれだけで

良かったんだろう?