宛先を忘れた涙を
すり減らして息をする
泡になった呼吸は
何にも変えずに詰まらせる
もう何も言えなくなって
線路の向こうで
笑う君が両手を離す
落ちていく言葉は
汚く足元に散らばる
握りしめた右手は
鉄格子に食い込んで
伝える事も出来ない心を
柔らかく腐らせた
それは正しさを正当化する為の
嘘吐き達の墓場代わりに
沈んでは窒息しそうな世界を
僕は殺してしまえと
壊せもしない檻に力を込めた
死んでしまったままの屑と
群れては積み上がる
雑多に暮れた死骸の山と
もう知らないままで居たいと
突き放した両手に
付いて回る罪悪の鎖
線路に転げ落ちた
突き刺した言葉は
ささくれ立ったままに
君は何も言わないだろう
大切な物を置いていったまま
行き先を忘れた涙が
何処にも行けない様に。