冷たく映る

水の中で

浮かび上がる呼吸

泡沫に涙を預けて


濡れたままの足で

貴方を追いかけて

裸足のままだとしても

忘れてしまう前に

貴方が居なくなる前に

その手を掴んで

離さなくてもいいように

温もりを辿って


優しさは落ちていく

その胸の奥で

零さない様にって

小さな両手で

言葉を抱えて


足を水につけて

貴方を一人待つ事も

もういつの頃か

当たり前になって


波紋が水面を揺らして

貴方の顔を思い出せなくても

例えばの話で

貴方が居なくなっても

確かに思いだせるように


確かに貴方を愛した事を

忘れてしまわないように