忘れた頃の願いを取り出して


手折った祈りを咥えた


愛しています。と


何もない日々へ溶かした


水面に映る僕の姿は


いつからか薄くぼやけて


忘れてしまう日がくるだろう


僕の事も、君の事も、


何一つ思い出せなくなる日が


踏み躙る草花の道を


歩き続けてきた


遠ざかる日常は


きっと愛おしいと嘯いて、


思い出す様に両手を握る


瞬きする度に溶ける


眦に浮かべた一雫も


そう在る様に願い続けた


波紋に消えていく僕の姿は


忘れた頃に芽吹くだろうか


そうであればいい。


擦り抜けていく言葉が


愛を語り続ける事を


僕は願うだろうから。