無機質に変わる瞳

無感情に潜めた

心の奥底で

きっと絶えまなく苦しんで

その両手を赤く染めながら

誰の幸せの願ってる?


錆付いた鉄を抱いて

鎖にも似た感情を

何時も弄んで

誰だって良いんだよ

救ってくれるなら

なんだって良かったんだ


君が忘れてしまった

感情を一つ僕が拾って

渡したところで

君は分かりやしないだろう?


まるで砂の城の様だ

触れても崩れ去る

放っても崩れ去る

何処までも脆い砂の城

王様の君はきっと

何一つ見下ろす事もなく

前を見る事も上を見る事もなく

只管に自分の居場所を探して

足元を見続けるんだろう?


その無情にも似た悲愴は

誰に縋れば良かったんだろうね

きっと君は知らないままだろう

僕だって分からないんだ

抱きしめた赤の温度も

鉄の冷たさも


この世界の悲しみも

君の世界の苦しみも

赤く染まり切った視界で

君が笑い続けるなら

僕はそれに従い続けよう


君の心を巣食う全てに

悲しみが拭われますよう

この砂の城が永久で在る様に。