悲しい事は忘れましょう。
寂しい事も、忘れましょう。
きっと何一つ嘆く事なく
貴方は笑えるでしょう。
僕は独り、
貴方を待ち続けて
優しい歌は
何一つ聞こえない
悲しい事は、隠しましょう。
寂しい事に、慣れましょう。
そうして、そうして。
差し出した両手も
汚れて見えてしまうんでしょう。
変わらない事も、
変わってしまった事も。
この瞳に映る事が、
まだ何も聞こえません。
また何も見えません。
消えそうな、言葉も。心も。
苦しくなって吐き出した息も
詰めるだけ詰めた感情も
頬を撫ぜる風の温度も
きっと不変的な変化は
僕を引き連れて
泣きたくなるでしょう、
叫びたくなるでしょう、
歩き出す背中さえも。
溢れだした雫でさえも。
きっと貴方は知らない。
何も知らない。
まだ此処に居る事。
まだ此処で生きている事。
貴方が愛すべき時間が
此処にはきっと在るでしょう。
悲しい事も、寂しい事も、
消えそうな声も、泣き出しそうな心も、
きっと、笑えるでしょう。
笑える、でしょう。