小さく変わり始める
奥に孕んだ熱は
夢を見る為に必要で
離してほしい両手は
気付けば忘れてしまった
鎖のような、ものだって
そう嘘を吐いて
その背中に呼びかけた
返してはくれない言葉は
言えないんだよ、って
言い訳だらけで
並べた言葉は
曖昧に微笑むだけで
君は分かっているかな。
僕は知らないけど、
空っぽの箱の中に
欲しい物をたくさん詰めて
だけど僕が望んだものは
何一つなくて
おかしいな、って。
そう言って笑う僕に
君は泣き出すんだろうね。
痛みを孕んで
本当に欲しかった、
望んだ理想だって
棄てられない癖に
僕はまた一つ一つ繋ぎ合せた
言い訳だけが武器だって
そう言って泣いたのに。
離した両手は
きっと僕の夢で
離して欲しかったのは
僕の為で、
君の背中は
踏み躙った箱の隙間から
零れ落ちていった