忘れていいよ。


何時か忘れてしまうなら

昔も未来も

何一つ変わりはしないから

笑ってる君も

泣いてる君も

全部今だけのもので


思い出せないから

また僕は繰り返して

歯を見せながら笑う

この夜は幼いながら

丁寧な歌を紡いで

此処に還るんだ。


ぱらぱらと不規則に

打ち付ける雨の音も

迎えに来てくれたんだ

そう言ってまた君は

その手に力を込めて

歪みそうになる顔を

俯かせながら

天秤にかけるんだ


「それは、きっとそう。」


昔の事なんだって

笑ってそう言って

流れたはずの雲も

撫ぜて過ぎたはずの風も

キラキラと鏤めながら

悲しくはないんだ。

だけどそれは理由にならなくて


それなら別にいいんだ


また恋を語るには

あまりに幼い僕は

また忘れてしまうだろうから