ゆっくりと
呼吸を繰り返して
深く、
深く。
その祈りを
蹂躙する様に
途切れた世界
遠くなるのは
忘れたい感情
消したかった貴方は
網膜に貼り付いて
溢れた涙すら
見えないふりをして
その目蓋の裏には
誰が待ってるというの?
此処に在る筈の
一つの言葉さえ死んで
落としてしまった意識に
貴方を重ねてみた
ひりひりと痛んでは
擦り切れた様な喉は
触れた空気に
何度も泣き出しそうなった
夢の様な場所で
静かに願いを呟いて
組み合わせた筈の
両の手は悲しく
届かない願いは
淋しげに
言葉を嚥下した
願いなら、祈りなら、
どうして褪せていってしまうの?
焼き付いた視界で
貴方が死んでいくなら
呼吸を繰り返した
その喉を食い千切って
静寂に身を躍らせるなら
貴方の罪でさえ
私の罰に変わるから
私は
此処にいましょう。