辿る指先
曖昧な感情
回した視界の奥で
君は口端を上げる
「歪むには、
丁寧に折り曲げた後に
君が愛した
全てを手向けて
其処に何が在る?
其処に誰が在る?」
優しく問う様に
首に指を這わせて
綺麗な物だけ
一つ二つと並べて
撓んだ糸を千切る
君は物言わぬ
ただの人形の様に
硝子玉の瞳と
意味を失った
檻の中の獣
「狂気を選んで、
失うのは容易い
ただ一つ、
正しいと肯定した世界が
もし歪んでいるだけなら
君も僕も
結局は狂っているだけだ。」
報われる事など
無い事も分かっていた
其処に理解を挟むより
其れを見てしまった
白黒に隠れた雑音の世界は
ぷつりと途切れて
電波の端に座る
君の居場所を探して
また歪んでいく、
糸を断ち切って君の元へ
満たされるはずなど
在る筈も無いのに
何を望んだのか
何を選んだのか
自分でも分かっていないのに
選んだのは
ただの歪んだ事象で、