彼方へ向かう

犇めき合う空気の圧縮

切り取られた様な空の下

錆付いた翼は

軋んでは殺される


放り投げ出された

身体は望んだ蒼の世界

誰の為に差し出す

痛みを伴い続けた

その言葉の意味を

知らないままで


腐りかけた

埃臭い部屋の中

草を踏みつけて

奪い続ける侵略者

望まれない歓迎と

スケープゴートの呪いを


お前の事を捨て去る

呼吸を失った理由を

被せ続けた

本当の意味を

気付くのが遠くとも

血を流し続ける

掌の意味を


剥き出しの本能と

誇り臭い理想

現実に在るのは

ただ一つだけの

真実だ


飛べない翼が

折り曲げ続けた言葉を

立ちあがれない理由を

誤魔化し隠して

ようやく訪れた


扉は


開かれた


もう意味がないのなら

何でもいいだろう


ただ一つそう在る為に