口を開けずに
遠くに置いてきた
私の心
瞬いたその先で
睫毛を震わす
溢れだした涙も
零れた言葉で
静かに受け止めた
雑踏と街並みに触れる
貴方は何処にもいない
同じ顔の群れ
変わらないまま
振り向く事も
何時だって悲しい
前だけを見て
見据えて、
誰もいない
過去の事も
未来の事も
別に興味なくて
ただ只管に。
変わらないで
今のまま
私を失えば、
通り過ぎる人波
合わない視線
不揃いな背格好
無愛想な表情
貴方だけが揃わない
消えないまま
私の傷痕は深くなる
そうしてまた私は
言えなくなってしまった
過ぎていくものだけ
貴方を置いていくから
また一つ、私は詰んだ。