簡単に掴める幸せも

一つ一つ丁寧に並べて

握り潰していけば

倫理観も常識も

全部越えていける気がした


僕は嘘吐きだ

何も言ったって

信じてくれやしない

世界を敵に闘って

大声あげて喚いても

君は振り返ってくれないんだ

その喉を震わせる事も

その手を伸ばす事も

残らない温度で

漏れ出していくから


今の本当の僕が

耳を塞いで目を逸らして

優しい温度が殺していく

僕の身体の奥が

溶けて溢れるから

消してほしいのは

僕のほうなんだよ

流れ出した言葉も

芽生え始めた終わりで

もう一度甘い嘘を吐いて


おかしくなんかないよ、

きっとこれがそれなんだ。


聞いてほしい言葉も

聞いてほしい愛も

聞いてほしい歌も

何も残ってないけど

言わないでほしいから

僕はもう声をあげることを止めた

そんな言葉で死んでいく

僕の事なんか

もう別にいいんだよ


倫理観で語られた価値より

誰かに望まれた愛で


息衝いた僕を殺して