例えばの話とか
ありふれた話とか
日常的な、
当たり前の、
いつもの事が
こんなにも愛しくて
愛しくて、
涙が出てきた。
嘘吐きなら
きっともっと
逃げる事も出来たのに
僕らの事も
君の事も
何も無い事も
全部が其処で
溢れていくから
足元に広がった
選択肢が
憂鬱になるくらいに
こっちを見てるんだ
嫌なもんだけ
たくさんたくさん
心に残ってしまうから
消してしまいたい、って
そう思ったんだ
また知らない風景に手を振って
見慣れない車窓に
僕の呼吸を乗せた
アスファルトに転がる
この小石ですら
僕の事を知らなくて
また新しく見えた
この空も
結局何も知らないんだ
当たり前も、
いつもの事も、
日常も、
ありふれた事も、
また無くなって
僕だけが残って
僕だけが消えた。
君の事も、
消えてしまって、
此処にあるのは
心に残らなかった
知らない風景だけだ。