愛されたいだけの
小さな声が叫ぶ
手を開いても
何一つない
言葉だけ溢れる
遠くの光が
酷く眩しくて
真昼の月が
白く薄ぼんやりと
見下ろす世界
見えない本当の事を
その腕で掻き抱いて
両手に集めた
思いの丈だけ
この声を呼び戻して
力を込めて
弾き出した答えも
きっと何も知らない
止めなきゃいけないのは
僕のほうで
また笑えなくなって
そうして涙だけが
忘れかけた事を
足元に鏤めて
天を仰いで
愛されたはずの
君の声と
怖くはなくなった
君の心を
両手に抱えた
遠くに置いてきた
僕の声も
きっと愛された
それだけで良かった